...抽象の意義は唯本質の榮えむが爲に雜草を刈り去る處にある...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...榮(はえ)とならんは幾千歳(いくちとせ)...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...一六『さは許(ゆる)されの事榮(ことばえ)に...
薄田淳介 「白羊宮」
...女も小供も彼等になつく空には田圃が近いので夜かせぎに圓こい鳥がセツセと飛んで行く見榮もなく翅の破れたのや拔けて落ち相な羽をぶらさげてゐるのがあり/\見える然うして乘合馬車が...
千家元麿 「自分は見た」
...ウーリュンポスを統べ給ふ君光榮を彼に貸し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...嗚呼人榮え人沈み國また起り國亡びかくてりて極みなくかくて流れてはてもなく時よ浮世よいづくより時よ浮世よいづちゆく...
土井晩翠 「天地有情」
...榮七郎へ「ロシヤ文字五枚づつ」といふのがある...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...在府中だけ帶刀御免をされた榮之助は...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...さういふ文明をもつた先住民族が何時頃榮え...
中島敦 「環礁」
...惡事に榮えた昔の事を思ひ出したのでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「今朝榮吉が土藏の戸を開けてから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お榮はその唐突さに氣のついた樣子もなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...相模屋の榮三郎や...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...たまさかに人間界に下りて遊び戲るゝも榮燿過ぎての物ずきなるべし...
正岡子規 「花枕」
...榮一は裾の埃を拂つて...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...文明の進歩と共に虚榮は日常茶飯事となる...
三木清 「人生論ノート」
...榮壽軒が三十四歳...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...またその人の人間的半面をみるといふべつな澁澤榮一の見方がある...
吉川英治 「折々の記」
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