...三 庭木新しい僕の家の庭には冬青(もち)、榧(かや)、木斛(もっこく)、かくれみの、臘梅(ろうばい)、八つ手、五葉の松などが植わっていた...
芥川龍之介 「追憶」
...檜物産から新らしい榧(へぎ)をとりよせて...
田中貢太郎 「義人の姿」
...雑煮の膳には榧実(かやのみ)...
寺田寅彦 「新年雑俎」
...いつとはなしに榧...
寺田寅彦 「新年雑俎」
...過ぎしころは夜ごとに梟の鳴きつときけばふくろふの宵々なきし榧の樹のうつろもさやに照る月夜かもおなじく庭のうちなる樟の木の葉のきら/\とかゞやきたるを主の女の刀自のいとうつくしきものと稱ふれば我が刀自にかはりてよみける秋の夜の月夜の照れば樟の木のしげき諸葉に黄金かゞやく一日小雨...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...烏風に吹かれてそよそよと山の枯葉は皆落ちた木曾に木榧(がや)の実は熟すかへれ信濃の旅烏茶の樹畑の豆食ひし鳩は畑のどこで啼く...
野口雨情 「別後」
...方々に栗だの柿だの椎(しい)だの榧(かや)だのいろんな木の実が生(な)っております...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...炉の火に榧(かや)の葉などをくべて唱えごとをする...
柳田国男 「年中行事覚書」
...生(なま)で榧(かや)・搗栗(かちぐり)を食う人はもうなくなった...
柳田国男 「木綿以前の事」
...中興大師のお手栽(う)えと称する榧(かや)の大樹が...
柳田国男 「雪国の春」
...前庭の巨(おお)きな榧(かや)の樹の枝に...
山本周五郎 「似而非物語」
...三之木だけは榧の樹の下でいきんでいるばかりで...
山本周五郎 「似而非物語」
...榧に似たその葉や...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...蚊いぶしの榧(かや)の火が静かに刎(は)ねている...
吉川英治 「大谷刑部」
...榧野(かやの)五助は何しておるっ...
吉川英治 「新書太閤記」
...しばらく」うしろで榧野(かやの)五助が...
吉川英治 「新書太閤記」
...縁(えん)の端居(はしい)に蚊やりの榧(かや)をいぶしていた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...枯れ杉と榧(かや)の枝をつかんで戻ってきた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
ランダム例文:
原因を探る つきあわせる パブリック・ドメイン
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??