...兎に角何よりも先に「河童全体の利益」と云ふことを標榜してゐた政党だつたのです...
芥川龍之介 「河童」
...かうしてキリスト教社會主義を標榜した『新紀元』の運動は發足したのであります...
石川三四郎 「浪」
...然れどもこれを作詩の中心とし本義として故(ことさ)らに標榜(ひようぼう)する処あるは...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...榜して曰く、『祖先が植ゑたるものにて、今日まで既に十數代を經たり』と...
大町桂月 「越ヶ谷の半日」
...正しい俳句を標榜(ひょうぼう)した言葉であったのでした...
高浜虚子 「俳句への道」
...芸術写真を標榜(ひょうぼう)した小さなスタディオを経営している写真館の主人であった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...而も超常識的を標榜するものこそが却って常識的な場合が多い...
戸坂潤 「思想としての文学」
...従来あまり言論の自由を標榜しなかった都下の二流新聞の方が...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...明かに懷疑主義を標榜して居る者に付て見ても其懷疑主義の程度に於ては必ずしも一定して居らぬ...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...其の超然主義を標榜としたるの当時に於てすら...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...清国保全の旨義を標榜として国民同盟会を起したりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
......
長塚節 「長塚節歌集 上」
...けれども大いに疲れた顔を標榜(ひょうぼう)するほど...
夏目漱石 「三四郎」
...またある党派のために一身を捧(ささ)げるようなことを外部に標榜(ひょうぼう)しながら...
新渡戸稲造 「自警録」
...高く自ら標榜する光悦でも喜んで金を塗りさうな城の構へである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...妻の嫉妬(しっと)にあったことを標榜(ひょうぼう)しているようで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...まるまる木がなければその場処を榜示戸とも法師土とも記し...
柳田國男 「地名の研究」
...即ち遠征の真の目的として標榜せられている点は未だ達せられていないのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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