...とにかく何よりも先に「河童全体の利益」ということを標榜(ひょうぼう)していた政党だったのです...
芥川龍之介 「河童」
...余は獨自の思想を有する事を標榜して憚らず人生の大道を行く...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...之が民主主義を標榜してゐる国に最も著しく現れてゐるといふことは甚だ意味深いことでなければならない...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「少数と多数」
...デカダンの生粹(きつすゐ)を以つて標榜(へうばう)してゐた自分だが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...然れども之を作詩の中心とし本義として故らに標榜する所あるは...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...然れどもこれを作詩の中心とし本義として故(ことさ)らに標榜(ひようぼう)する処あるは...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...我楽多を標榜した頃には我楽多の分子が混っていた代りに生気に充(み)ちていたが...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...榜して、『大武士神社、日本武命』と二行にしるす...
大町桂月 「碓氷峠」
...之等は自分のイデオロギー性の自覚と標榜とを標準にして区別される処の...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...超政治性を標榜する一般新聞――但し資本主義制の下ではこの一般新聞が大新聞なのであるからこの方が今大事であるが――も...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...而も超常識的を標榜するものこそが却って常識的な場合が多い...
戸坂潤 「思想としての文学」
...殊に史學を標榜しては居るが...
内藤湖南 「章學誠の史學」
...日頃は十八文を標榜して...
中里介山 「大菩薩峠」
...島内白人の殲滅(せんめつ)を標榜(ひょうぼう)して立った小タマセセは小銃五十梃(ちょう)の没収で済んだ...
中島敦 「光と風と夢」
...俗人と違うことを標榜(ひょうぼう)していたものが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私達は私達の意向をはっきり標榜(ひょうぼう)しましたが...
柳宗悦 「日本民藝館について」
...学問の書ではないということを標榜(ひょうぼう)して手を加えなかった...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...また安貞二年奥書本をも見ていないことを標榜(ひょうぼう)しているのであるから...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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