...榎邸の奥様(おくさん)で...
泉鏡花 「婦系図」
...その頃牛込の神楽坂(かぐらざか)に榎本という町医(まちい)があった...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...榎本は憐愍に堪えぬという目差しで一同を見渡して...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...つかつかと榎本のテーブルへ詰め寄った...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...榎本氏は時偶(ときたま)二階の窓から掌面(てのひら)を屋根の上へ突き出して雀を掴まへる事がある...
薄田泣菫 「茶話」
...ヨワン榎とうたわれた...
太宰治 「地球図」
...「あ」それは広巳の尋ねている海晏寺の前の榎(えのき)の下で見た女であった...
田中貢太郎 「春心」
...祠の右側に並んだ榎の枝には一条の微陽(うすび)が射していた...
田中貢太郎 「放生津物語」
...つい下の榎(えのき)離れて唖々(ああ)と飛び行く烏(からす)の声までも金色(こんじき)に聞こゆる時...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...当山門内の大榎は...
永井荷風 「榎物語」
...榎か何かの大木が立つてゐて...
永井荷風 「里の今昔」
...外側の窓の脇に榎の老木があり竹垣を四方に結ってある...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...彼の墓は、前橋市榎町、政淳寺にある...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...「芝区二本榎町一ノ七八郵船会社上川丸船長工藤嘉三郎方の留守宅に於て...
正岡容 「大正東京錦絵」
...水菓子屋がかつてグースベリーだとかいうてくれたものは榎実よりも少し大きい位のものであったが...
正岡子規 「くだもの」
...その時彼の胸に浮んだのは、榎の木影で、一緒に育った数人の弟妹達の姿であった...
松本泰 「秘められたる挿話」
...あのS岳峠の一本榎(いっぽんえのき)という平地(たいら)の一角に在る二丈ばかりの崖から...
夢野久作 「復讐」
...榎(えのき)の実...
吉川英治 「上杉謙信」
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