...概念的には成り立つけれども...
有島武郎 「広津氏に答う」
...そして簡単な誰にも分る概念的な言葉で讃美するに恰好なような趣向や設計がありあり眼につく...
寺田寅彦 「帝展を見ざるの記」
...第一私の母が猫という猫を概念的に憎んでいた...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...故に方法概念が概念的運動に於て対象と対立するものとしての兵站を進出する時...
戸坂潤 「科学方法論」
...実在の関係をある一定の「概念的な材料」の内で考えることによって始めて可能である...
戸坂潤 「カントと現代の科学」
...その上で之を概念的に――直観的にではなく――即ち純幾何学的に改めて定義しなければならない...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...一方に於て最も概念的でありながら他方に於て最も感性的である処の文芸を選んで...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...そうでない人間にとっては全く概念的な余計な思惑なのであって...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...いちいち概念的な解釈をつけてみなければ気の済まないところに...
中島敦 「悟浄出世」
...抽象概念的に考えられたものに過ぎない...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...例へば具體的表現が理論的に加工整理されて概念的表現に移されるといふやうなことは起り得るであらう...
波多野精一 「時と永遠」
...一年の概念的な数字に過ぎなかった...
葉山嘉樹 「乳色の靄」
...概念的なるものに興味を失って...
三木清 「語られざる哲学」
...それだけの種類の概念的方向があるといふことができる...
三木清 「認識論」
...だがかかる叙述はいたく概念的であって...
柳宗悦 「工藝の道」
...若きわれわれの愛恋のごとくしかく概念的な姿であつた...
横光利一 「絶望を与へたる者」
...「非」概念的で問題にならない...
横光利一 「寢たらぬ日記」
...いわんや概念的把捉を斥けるのではない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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