...この一枚の十円札もこう云う楽書の作者にはただ酢(すし)にでもするかどうかを迷わせただけに過ぎなかったのであろう...
芥川龍之介 「十円札」
...楽書が無いということである...
石川欣一 「山を思う」
...そのトンネルの内部の楽書は...
石川欣一 「山を思う」
...加之(おまけ)にその団扇へべた/\楽書をした...
薄田泣菫 「茶話」
...「なに王羲之の楽書だつて...
薄田泣菫 「茶話」
...この剽軽(へうきん)な楽書の研究に...
薄田泣菫 「茶話」
...まんざらさうばかりでもないのはこの楽書がよく証拠立ててゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...自分達の顔一杯楽書(らくがき)をしても苦しくないと思つた...
薄田泣菫 「茶話」
...自分もそこで楽書きなどをしたりしてよく話していた...
近松秋江 「狂乱」
...妾(めかけ)――仲居――などと楽書きしてあるのは...
徳田秋声 「黴」
...妙な楽書もしてある...
外村繁 「澪標」
...そんなような戯画(ざれえ)と楽書(らくがき)で...
中里介山 「大菩薩峠」
...せっかく相談に来たんだから」しばらく罫紙(けいし)の上の楽書(らくがき)を見詰めていた甲野さんは眼を上げると共に穏かに云い切った...
夏目漱石 「虞美人草」
...ソコで障子に楽書してあれば私は小刀を以(もっ)て其処(そこ)だけ切破(きりやぶっ)て...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...楽書(いたずらがき)も倭文字(やまともじ)...
二葉亭四迷 「浮雲」
...近づくにしたがってその楽書はしだいにはっきりしてきた...
本庄陸男 「白い壁」
...楽書(らくがき)をしたりばかりしていた...
三木清 「語られざる哲学」
...縁側の障子四枚はそれらの連中の楽書きでいっぱい...
山本笑月 「明治世相百話」
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