...日ごろの楽天的な性情にも似ず...
有島武郎 「或る女」
...彼がいかにお坊っちゃん育ちの楽天的な大名であっても...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...(楽天的な甘さに対比して)辛さや苦がさを持って来る...
戸坂潤 「思想としての文学」
...幸福のわずかな機会にも満足する温良な楽天的な心が...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...とうとう引っ張り出されて……」とだいぶ楽天的な口調である...
夏目漱石 「三四郎」
...持って生れた楽天的な広い横断面(おうだんめん)もあった...
夏目漱石 「明暗」
...楽天的な彼はただ申し訳の返事を書いて...
夏目漱石 「明暗」
...しばらくはこの楽天的な子分の顔を享楽しておりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...最も楽天的な人間もここでは他の通行人同様に悲しくなり...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...准男爵の楽天的な性分が戻ってきた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...斯んな私の楽天的な態度にもすつかり母は愛想を尽してゐた...
牧野信一 「地球儀」
...子爵が楽天的な結論を下した丁度その時...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...いかに私が楽天的な妻でも...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...見合す視線も嘲笑のためにひどく楽天的な危い狂いがあった...
横光利一 「旅愁」
...向うはすこぶる楽天的な態度で...
吉川英治 「江戸三国志」
...もっと肉体の健康と楽天的な超脱(ちょうだつ)が性格にあったら...
吉川英治 「新書太閤記」
...覚明の方は楽天的なところがあって...
吉川英治 「親鸞」
...どこかに楽天的なものを湛(たた)え...
吉川英治 「宮本武蔵」
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