...肌にしみ入る温湯を楽しむことが出来た...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...□老いては老を楽しむ...
種田山頭火 「其中日記」
...その上にうまいコーヒーで午後の一時間を陽気に朗らかに楽しむではないかと思う...
寺田寅彦 「小浅間」
...彼の四十何年の生涯が累積(るいせき)した金と一緒にミチの刺青を楽しむ為にだけ崩されて行くのが当然に感じるのである...
富田常雄 「刺青」
...郊外の風光を楽しむだけののびのびした気持になれなかったし...
豊島与志雄 「人の国」
...君子は……と云えばおかしいが、道を楽しむ者は、収獲の多きを望まない...
豊島与志雄 「文学以前」
...二三びきの小魚を楽しむ子供等に似ている...
豊島与志雄 「文学以前」
...ボートマンがその恍惚とした我を忘れるこころもちを呼んで楽しむのである...
中井正一 「美学入門」
...そっと忍んで逢瀬(おうせ)を楽しむというような気にはなれません...
中里介山 「大菩薩峠」
...地上に楽しむ人も面白いけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...画工の方はこの色彩を楽しむのであります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...彼は自分の新しいアパルトマンを楽しむという誘惑を断ち切れなかった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...一方(かたかた)の心が楽しむ時には他方(かたかた)の心も共に楽み...
二葉亭四迷 「浮雲」
...独りで楽しむ幸福など我慢がならぬ……...
北條民雄 「精神のへど」
...今晩はたっぷり楽しむぞ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...生きることを楽しむ人々にきわめて似つかわしくはないだろうか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...もうこうなれば楽しむより法はないからね...
横光利一 「旅愁」
...自分だけこっそり楽しむという慾望が人間にあるのなら...
蘭郁二郎 「地図にない島」
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