...中村楼の桟敷が落ちたとか...
芥川龍之介 「追憶」
...四 狂歌師岡鹿楼笑名前記の報条(ひきふだ)は多分喜兵衛自作の案文であろう...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...M旅館の楼上で遊興する男女を垣間見たりする...
種田山頭火 「行乞記」
...――夜は句会、とほる君、箕三楼君、入雲洞君、そして私、つゝましい、たのしい会合だつた...
種田山頭火 「其中日記」
...遠い鐘楼で御告(アンジェリユス)の鐘が細い音をたてる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...凡(すべ)て偐紫楼(にせむらさきろう)と自ら題したこの住居(すまい)のありさまは...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...澄明の大気の彼方にありあり髣髴する蜃気楼の夢に眼を視張らせられて恍惚の吐息に愉悦を味はふこと幾度(いくたび)――その都度口を極めて筆を執つて嘆賞――おそらくは砂漠に道をうしなひ...
牧野信一 「坂口安吾君の『黒谷村』を読む」
...両岸楼閣には旅館あり...
正岡子規 「四百年後の東京」
...そして終に板橋駅の妓楼に於て安石を獲た...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...森の祖母君(おほばぎみ)此頃わが悩(なやみ)みとらむとて、しばし留まりゐ給ひしが、今宵講釈のあれば、夜も更けなむ、われこそ共に往きて寝めとて、楼に登り給ひぬ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...鐘楼の近くに住む人々が経験するとおりである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「望楼の通夜(つや)は風変りじゃ...
吉川英治 「江戸三国志」
...それがしは県(たくけん)楼桑村の草莽(そうもう)より起って...
吉川英治 「三国志」
...留守城の徐州では、「者ども、警備を怠るな」と、張飛は張切って、日夜、望楼に立ち、家兄玄徳の軍旅の苦労をしのんで、自分も軍衣を解いて牀(しょう)に長々と寝るということもなかった...
吉川英治 「三国志」
...それは望楼から打揚げた狼烟(のろし)であった...
吉川英治 「三国志」
...れいの望楼(ぼうろう)の張出(はりだ)し――さっき呂宋兵衛(るそんべえ)たちのいたところから...
吉川英治 「神州天馬侠」
...管領庁楼以下の官衙(かんが)にも...
吉川英治 「新・水滸伝」
...H楼の亭主は何事かと思って...
若杉鳥子 「ある遊郭での出来事」
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