...山縣(やまがた)中將書を南洲に寄せて兩軍殺傷(さつしやう)の慘(さん)を極言(きよくげん)す...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...極言すれば最終戦争まではなるべく戦争を回避し得たならば甚だ結構であるのであるが...
石原莞爾 「戦争史大観」
...秀真君の鋳物を批評するのにもこの写生ということを極言して従来の型にはまろうとする上に警告を与えるのを常としていた...
高浜虚子 「子規居士と余」
...王子の、今日までの愛情は、極言すれば、愛撫という言葉と置きかえてもいいくらいのものであった...
太宰治 「ろまん燈籠」
...ただ仏教が支那に弘布せられた点において、支那が印度の文化の影響をうけてはいるが、その実、仏教は、思想としては、特殊な僧侶社会の間に存する少数な学匠によって知識として伝承せられ講説せられたのみであって、一般の思想界とは交渉が極めて浅く、極言すれば、支那人の思想は殆ど仏教を除外して考えても理解し得られるほどである...
津田左右吉 「東洋文化、東洋思想、東洋史」
...極言すれば、それを獲得することに怠慢であるとも言える...
豊島与志雄 「今日の条件」
...極言すれば、方福山が旅行しようと、旅行から無事に帰って来ようと、旅行中に野たれ死にしようと、そんなことは僕に何等の関係もないんだ...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...容易に今我らの持つところの音楽を再現することが出来る」と極言している...
野村胡堂 「楽聖物語」
...極言すれば、君が周到に計画して実行した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...前世ではそうでは無かったろうが現世では只無駄に花が咲いていると極言する程に強く言わなくとも殆んどそれに近い状態に在るとはいい得るのでこれは丁度...
牧野富太郎 「植物記」
...そして極言すると下劣な文学上の表現をのり越して...
水野葉舟 「言文一致」
...一椀の水すら口にしないうちに極言した...
吉川英治 「三国志」
...死をお急ぎなされますや」極言だった...
吉川英治 「私本太平記」
...南蛮(なんばん)までの恥さらしである」とまで極言しているのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...かかる時を逸(いっ)して悔いを千載(せんざい)にのこし給うな)と極言して遣(や)ったほどだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...それを極言するまでもなく...
吉川英治 「親鸞」
...いつも縷々(るる)極言(きょくげん)して謝(あやま)っている...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...「世界中でこの城のように善美なものはなかろうと思う」とダルメイダは極言しているのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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