...極言すれば罪悪は人文開展の動機なり...
高木敏雄 「比較神話学」
...王子の、今日までの愛情は、極言すれば、愛撫という言葉と置きかえてもいいくらいのものであった...
太宰治 「ろまん燈籠」
...如何なる天才も到底真の芸術家たり得る資格がないとさえ極言しました...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...この機械文明は、極言すると、人のために機械がはたらくのではなくして、人が機械によって動かされ、人が機械を使うのではなくして機械が人を使う、といってもよいような状態を作り出した...
津田左右吉 「歴史の学に於ける「人」の回復」
...極言せば韓民の日本に対する悪感情は...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...私は、一人のエジソンの頭脳によって、この人類社会の科学的進歩がどの程度に迄発達したか、――極言すれば、人類社会そのものがどの程度にまで進歩したか、――を考えるとき、私たちの社会に於て、マルクス主義者とか、或はその思想に反対する一切の保守主義者たちが唱えているような今日の諸学説が根本的に破壊され終るであろうことは、必ずしも空想ではあるまい、と思われるのである...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...勝手に父となり母となるのは虚偽でなくてなんであろう? 無理というよりほかないではないか? さらに極言するを許されるならば「無礼である」と草葉のかげでつぶやく声がありそうである...
永井隆 「この子を残して」
...容易に今我らの持つところの音楽を再現することが出来る」と極言している...
野村胡堂 「楽聖物語」
...極言すれば戦災死をまぬがれたわれわれにとつて...
原民喜 「平和への意志」
...*ヘツペル先生は屡々満里子の美しさを極言して...
牧野信一 「サロメと体操」
...(a)それにいくら苦痛の激しさと人間の弱さとを極言したところで...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ああ極言して賞(ほ)めちぎったが...
吉川英治 「剣の四君子」
...一椀の水すら口にしないうちに極言した...
吉川英治 「三国志」
...死をお急ぎなされますや」極言だった...
吉川英治 「私本太平記」
...知りつつ見のがしていた同穴の狢(むじな)か? とさえ極言する輩もないではなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...南蛮(なんばん)までの恥さらしである」とまで極言しているのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...それを極言するまでもなく...
吉川英治 「親鸞」
...いつも縷々(るる)極言(きょくげん)して謝(あやま)っている...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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