...山縣(やまがた)中將書を南洲に寄せて兩軍殺傷(さつしやう)の慘(さん)を極言(きよくげん)す...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...如何なる天才も到底真の芸術家たり得る資格がないとさえ極言しました...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...この機械文明は、極言すると、人のために機械がはたらくのではなくして、人が機械によって動かされ、人が機械を使うのではなくして機械が人を使う、といってもよいような状態を作り出した...
津田左右吉 「歴史の学に於ける「人」の回復」
...史家は此の如き社会観、国家観、人生観、世界観によってすべてを考察するのであり、極言すれば、一つの史料を取扱いその一語一字を解釈するに当っても、またそれがはたらくのである...
津田左右吉 「歴史の矛盾性」
...――斯くて、作家達は各自にそれぞれ特別な肚の据え方をして、或は観念的に或は方法的にいろいろの探究をなし、極言すれば、文学ジャンルの進展を夢みてる者もあろう...
豊島与志雄 「文学への実感について」
...或外人は之をスペキユレーシヨンとまで極言して居るのでも...
豊田喜一郎 「乘用車發表に際して」
...私は、一人のエジソンの頭脳によって、この人類社会の科学的進歩がどの程度に迄発達したか、――極言すれば、人類社会そのものがどの程度にまで進歩したか、――を考えるとき、私たちの社会に於て、マルクス主義者とか、或はその思想に反対する一切の保守主義者たちが唱えているような今日の諸学説が根本的に破壊され終るであろうことは、必ずしも空想ではあるまい、と思われるのである...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...容易に今我らの持つところの音楽を再現することが出来る」と極言している...
野村胡堂 「楽聖物語」
...すなわち本質的に狭量で見掛け倒し、極言すれば、ひどい性格と言う他はない...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...この辺の事情を極言したるものならん...
福沢諭吉 「日本男子論」
...そして極言すると下劣な文学上の表現をのり越して...
水野葉舟 「言文一致」
...かかる人々を擁して、豈(あに)王覇(おうは)の大業が成ろうか」と、極言した...
吉川英治 「三国志」
...ほかの諸大将も極言した...
吉川英治 「三国志」
...一椀の水すら口にしないうちに極言した...
吉川英治 「三国志」
...死をお急ぎなされますや」極言だった...
吉川英治 「私本太平記」
...つまり事態を見ては事態に動かされていたもので、極言すれば、勝家その人の方策は、あるもないも結果においては同じものになっている...
吉川英治 「新書太閤記」
...それを極言するまでもなく...
吉川英治 「親鸞」
...当然の事態とまで極言しているのである...
米川正夫 「クロイツェル・ソナタ」
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