...「この機密が漏洩(ろうえい)することを極端におそれるのです...
海野十三 「宇宙尖兵」
...ラデックは「罪と罰」のラスコーリニコフの性格をもっと極端に類型化したような人物である...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...必ずしも極端に徹底しているとは云えない...
戸坂潤 「読書法」
...……悪作を喝采するというのか! それだけでもたまらないことだ! がクリストフはなお極端に奔(はし)った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もし、斯ることが許容されてよきものとするならば、極端にいえば、題材を何も時代に取る必要なく、現代小説で書いても充分こと足りるし、その方がかえって楽なわけである...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...生みの母に対する尊敬だけは極端に男尊女卑の彼らでも有(も)っているのである――今しばらく北方へ隠れていてもらいたい...
中島敦 「李陵」
...硝子と絹とを特別な薬品で洗って極端に綺麗にして...
中谷宇吉郎 「清々しさの研究の話」
...極端に近い一種の個人主義の下に存在しているこの一家の経済状態を眺めた...
夏目漱石 「道草」
...時間と地理の観念が極端に薄れて了うのが至極遺憾(いかん)で有ります...
西尾正 「陳情書」
...極端にまでやってみることがおそらく最も簡単な...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...自惚れが病的に昂じて自己愛の顕示が極端になると...
久生十蘭 「だいこん」
...果物でも水蜜桃(すいみつとう)の如きは極端に柔かくなつて...
正岡子規 「病牀六尺」
...此潮流に棹さして極端に西洋臭い言文一致の文体を創めたのが忽ち人気を沸騰して...
水野葉舟 「言文一致」
...極端に、その名を聞いてさえ虫酸(むしず)が走る程山田に悪感を持つ様になった祖母は、そんな家へ行きでも仕様ものなら一生払い落す事の出来ない「つきもの」にとりつかれて仕舞いでもするか、髪の一本一本にまで厭な彼の家の空気が染み込んででも仕そうに感じて居たのだから、お久美さんに会う等と云う事は以ての外の事で有った...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...老いた弁が極端に変わった代理役に出て来て...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...このようにこれらの人々をあらゆる極端におちいり易くしたのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...非常識なほど極端に遵奉しているものであるが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...物質には極端にめぐまれていない代りに...
吉川英治 「宮本武蔵」
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