...妖婦(ようふ)にのみ見る極端に肉的な蠱惑(こわく)の微笑がそれに代わって浮かみ出した...
有島武郎 「或る女」
...二宮流の消極的道徳を極端に行ふなども...
石川啄木 「農村の中等階級」
...足の極端に短い彼にしては驚くべき早さだった...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...極端に排撃しました...
高神覚昇 「般若心経講義」
...俳句は言葉が極端に短いばかりでなく...
高浜虚子 「俳句への道」
...同宿のルンペン青年はまづ典型なものだらうが、彼は『酒ものまない、煙草もすはない、女もひつぱらない、バクチもうたない、喧嘩もしない、たゞ働きたくない』怠惰といふことは、極端にいへば、生活意力がないといふことは、たしかに、ルンペンの一要素、――致命的条件だ...
種田山頭火 「行乞記」
...不自然に大きく見える眼を極端にぱちぱちさせ...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...まあ極端にいえば...
中谷宇吉郎 「雑魚図譜」
...極端から極端に動く女の心持は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こういう相違があまり極端に根本的であること...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「盗まれた手紙」
...両方とも極端に走っていて面白いから...
正岡子規 「俳句上の京と江戸」
...為山氏は善き衣善き駒下駄を著(つ)け金が儲(もう)かれば直(ただち)に費しはたすに反して不折君は粗衣粗食の極端にも耐へなるべく質素を旨として少しにても臨時の収入あればこれを貯蓄し置くなり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...極端に流行ふうな仕立の夏服に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...この極端に内気な人にも...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...尊兄の理解者が一人でも殖えるのは尊兄の侮辱とまで極端に考えてもよいのだ...
室生犀星 「聖三稜玻璃」
...されど先づ實相々々と追ひ行きたる極端に達して...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...お兄さんの極端に激昂し易い性格は...
夢野久作 「二重心臓」
...敵を極端にまで圧迫せず...
和辻哲郎 「鎖国」
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