...殆んど一顧の値だに無き極々(ごくごく)些末の一事件であるのかも知れない...
石川啄木 「葬列」
...これは極々(ごく/\)の内証話(ないしようばなし)だが...
薄田泣菫 「茶話」
...極々の奥底は概してその人の性質・経験等より出でたる偏狭なる...
津田左右吉 「仏教史家に一言す」
...極々明白に自分は從來の一切の定説や形式やを疑ふ者であるといふことを自覺し且つ公言するのとの別がある...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...これは極々の秘密事項だから...
中里介山 「大菩薩峠」
...朱(しゅ)で極々(ごくごく)細(こまか)く念入りに描いたもので...
中谷宇吉郎 「九谷焼」
...もとは極々(ごくごく)内気(うちき)の優しいかたが...
夏目漱石 「草枕」
...これは極々の内証話だから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...極々よき風味なり...
長谷川時雨 「大丸呉服店」
...女学校を出て一二ヶ月しか経たない娘にありがちの極々ほっそりした躯(からだ)つき...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...肥後から来て居た山田謙輔(やまだけんすけ)と云う書生は極々(ごくごく)の御幣担(ごへいかつぎ)で...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...鎖国士族が極々嫌いで之(これ)に力を尽(つく)す気はない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...しかし私は嫉妬はしなかつた――あつても極々(ごく/\)稀であつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...それは極々稀れで滅多には出逢わなく大抵は何処へ行っても赤色花の品ばかりである...
牧野富太郎 「植物記」
...その仔虫は彼のいわゆる鉄砲虫(カミキリムシの仔虫)を極々小くしたような形ちで黄白色を呈し...
牧野富太郎 「植物記」
...成る限り大切(だいじ)を取って極々の内密(ないない)に...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...極々(ごくごく)...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...我々は今なお極々粗い輪郭を知っているに過ぎない――しかもその多くは後から写真やスケッチを研究して得たものだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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