...◇向島ではこれらの風流人を迎えて業平(なりひら)しじみとか...
淡島寒月 「亡び行く江戸趣味」
...苞に入つた入金の業平蜆はとうになくなつたが...
心猿 「桜もち」
...国道の業平(なりひら)橋に至る間は...
谷崎潤一郎 「細雪」
...業平橋附近の惨状(さんじょう)が想像以上であったのに彼女は驚いたのであったが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...業平(なりひら)橋を渡って数丁行くと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...なお在原業平(ありわらなりひら)のことを在五(ざいご)中将と呼んだ如きであろうか...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...つい業平橋(なりひらばし)を渡つて...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...立派に――小日向業平(なりひら)――で通る金之進でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何處へ行つても業平朝臣(なりひらあそん)の御通りで御座いだ」「たまらねえな」「親分だつてさう思ふでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...たとえば我が王朝の歌人在原業平(ありわらのなりひら)は...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...衣に摺りし昔の里かかきつばたハンケチに摺つて見せけりかきつばた白シヤツに摺り付けて見るかきつばたこの里に業平来れば此処も歌見劣りのしぬる光琳屏風かな見るほどに何んとなつかしかきつばた去ぬは憂し散るを見果てむかきつばた何んと拙(つた)ない幼稚な句ではないか...
牧野富太郎 「植物記」
...ああ俺のような江戸前の生一本の業平蜆が...
正岡容 「小説 圓朝」
...本所業平(なりひら)の陋巷(ろうこう)...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...在原業平が遠く都を離れて東(あずま)へ来た時に...
宮城道雄 「山の声」
...だれも知った業平朝臣(なりひらあそん)の古歌であるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...例えば在原業平(ありわらのなりひら)の悠遊(ゆうゆう)していたころには...
柳田国男 「山の人生」
...「おばさんの云うとおりもとは業平にあったんですけれど」「嘘を云ってはだめだ」と去定は遮った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...本所の業平(なりひら)というところから...
山本周五郎 「さぶ」
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