...何をぶちこはす音か・猿まはしが冬雨の軒から軒へ・雨となつた夜の寒行の大(マヽ)皷が遠く考へてゐる電燈ともつた・冬蠅よひとりごというてゐた・楢の葉の枯れて落ちない声を聴け一月十日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...あいかはらず、楢の葉が鳴る、早寝の熟睡...
種田山頭火 「其中日記」
...それも楢の葉である...
種田山頭火 「草木塔」
...倒れた楢の大木に腰うちかけ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...小通詞助楢林榮七郎等が活動した...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...櫟(くぬぎ)や楢(なら)や其(その)他(た)の雜木(ざふき)は蛙(かへる)が鳴(な)けば鳴(な)く程(ほど)さうしてそれが鳴(な)き止(や)む季節(きせつ)までは幾(いく)らでも繁茂(はんも)することを繼續(けいぞく)しようとする...
長塚節 「土」
...村山知義氏の「朝子たち」(文藝)や楢崎勤氏の「夕暮の白い蝶」(行動)などに依つて幾分医された...
牧野信一 「浪曼的時評」
...枯葉を集めに姉と登った裏山の楢林よ山番に追はれて石ころ道を駆け下りるふたりの肩に背負(しょひ)繩はいかにきびしく食ひ入ったかひゞわれたふたりの足に吹く風はいかに血ごりを凍らせたか雲は南にちぎれ熱風は田のくろに流れる山から山に雨乞ひに行く村びとの中に父のかついだ鍬先を凝視(みつ)めながら眼暈ひのする空き腹をこらへて姉と手をつないで越えて行ったあの長い坂路よえぞ柳の煙る書堂の陰に胸を病み...
槇村浩 「間島パルチザンの歌」
...林の中の楢の木の下にブン蛙のうちがありました...
宮沢賢治 「蛙のゴム靴」
...松や楢(なら)の林を越(こ)えると...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...楢夫の少し参った様子を見ていかにも意地の悪い顔をして又申しました...
宮沢賢治 「さるのこしかけ」
...楢夫は愕(おどろ)いてそれを見ました...
宮沢賢治 「さるのこしかけ」
...楢夫はもう覚悟(かくご)をきめて...
宮沢賢治 「さるのこしかけ」
...その辺に楢夫の家があるのです...
宮沢賢治 「さるのこしかけ」
......
柳田国男 「海上の道」
...ふといつも眼のいく山の上に一本あった楢(なら)の樹が截られてない...
横光利一 「夜の靴」
...二抱へ三抱への楢(なら)の木がところ/″\に立枯になつてゐる...
若山牧水 「樹木とその葉」
...芒が刈られ楢(なら)が伐られて次第に武藏野の面影は失せて行くとはいへ...
若山牧水 「樹木とその葉」
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