...そこにあった一本の楡(にれ)の根本(ねもと)に腰を下した...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...自分もその楡の根がたへ楽々と腰を下すと...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...いま彼がその間を通って並木道へでたその二本の木というのは、一本が楡、一本が柏の大木だったが、その柏の大木は、でこぼこの大きな幹が、地上七フィートのところから三つの枝に分れて、そのいずれもが普通の木ぐらいの太さで、そのいちばん太いのは、彎曲して道の上におおいかぶさっていた...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...並木道の片がわのホーンビームの古木と楡のあいだで...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...楡(にれ)の実がひとりでに落ちた...
田中貢太郎 「西湖主」
...裏の原始林の大きな楡の木のまはりから第一ばんに雪が消えはじめました...
辻村もと子 「早春箋」
...めぐりに楡(にれ)の樹を植えぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...楡の木から緑の若芽が吹き出しかけ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「土色の顔」
...窓からは楡(にれ)の木立ちを透かして河岸と川とを見渡すことができた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...シャン・ゼリゼーの楡(にれ)の木立ちの中には...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...白樺、白楊(はくやう)、楡、山子(さんざし)、(かし)などの木が、やつと芽を吹いたばかりである...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...前の広場の楡(にれ)の並木には色とりどりの裸か電球が枝に付けてあるのも祭の季節だからだろうが...
野上豊一郎 「シェイクスピアの郷里」
...……あの楡(にれ)の木の側のひっそりとした研究室……」博士の眼から...
久生十蘭 「地底獣国」
...楡の家第一部一九二六年九月七日...
堀辰雄 「菜穂子」
...楡(にれ)の木の下に立っている私にも...
堀辰雄 「菜穂子」
...突然私の手にしていた日記をその儘その楡の木の下に埋めることを私に思い立たせた...
堀辰雄 「菜穂子」
...楡の葉末に住む森の心は思はず微笑を笑つた...
三岸好太郎 「ロマンチツクな絵本」
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與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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