...椿岳を語る前に先ずこの不思議な人物を出した淡島氏の家系に遡って一家の来歴を語るは...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...椿(つばき)の咲く島椿の花咲く大島の岡田村の灯台(とうだい)のわきにある一本の大きな松の木の梢(こずえ)に...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...椿さきつゞき・椿おちてはういてたゞよふ・おもひつめては南天の実・春がきたぞよ啼く鳥啼かぬ鳥彼岸入といふ晴れたり曇つたりして晴れては曇る鴉のさわがしく人を待ちつゝあたゝかく爪をきりつゝ三月十七日晴れて冷たく...
種田山頭火 「其中日記」
...お雪は戸棚の隅から油壺に入れた椿の油を取り出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...突発の椿事が椿事をうみ...
中里介山 「大菩薩峠」
...二人(ふたり)が椿(つばき)のところへもどって来(く)ると...
新美南吉 「牛をつないだ椿の木」
...それに御用医者の山崎椿庵(やまざきちんあん)...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...それはこの僕の地位を棒に振ってまでやる価値のあったことなのかね」「それをしないと、あなたの地位を棒に振らなければならなかったからです」総監は荒々しく椅子を引き寄せて掛けながら、「これァ椿事だ...
久生十蘭 「魔都」
...この樹の名の椿(ちん)の字をツバキの和字の椿(つばき)の字と同一にて視てツバキの方の椿をもチンと発音しているのは...
牧野富太郎 「植物記」
...この種子からも椿油同様な油が搾り採らるる...
牧野富太郎 「植物記」
...ただ婦人の陰を食わず〉とは大椿件だ...
南方熊楠 「十二支考」
...『和泉(いずみ)国神明帳』には従五位下伯太椿社を出す...
南方熊楠 「十二支考」
...玉椿(たまつばき)の花を手に持った木像を安置しているのみではない...
柳田国男 「山の人生」
...すべてがしらちゃけた淡色にいろどられている中で椿の葉の黒ずんで光る群葉と...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...それは大椿事(おおごと)ですばい...
夢野久作 「近世快人伝」
...葉の細かい椎と椿の大木が門の裏側に茂っていて...
横光利一 「旅愁」
...椿坂(つばきざか)のほとりで...
吉川英治 「新書太閤記」
...その汽車に何か椿事が起こって私が重傷を負わないものでもない...
和辻哲郎 「停車場で感じたこと」
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