...椿岳さんになってから...
淡島寒月 「寺内の奇人団」
...めったに椿事(ちんじ)が起らない...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...義雄の書齋が薄暗いのは、仙石屋敷の高臺から續く傾斜地――そこは泰養寺の山と云はれてゐる――の檜の木の大木や、枝のはびこつた松や、大きな椿や、江戸自慢といふ太い櫻やの影が追ひかぶさつてゐる上に、十數年を經た樹木がまた室近く繁り込んでゐる爲めばかりではない...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...我も我もと毎日見物の山をなして椿岳は一挙に三千円から儲(もう)けたそうだ...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...こんなものよりか金の一両も貰った方が宜(よ)かったと、椿岳がいうと、そんなら一両で買いましょうと、一円出して蓮杖は銅牌を貰って帰った...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...二十年前までは椿岳の旧廬(きゅうろ)たる梵雲庵の画房の戸棚の隅には椿岳の遺作が薦縄搦(こもなわから)げとなっていた...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...遠洋航海はじまっての大椿事だ...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...椿椿山(つばきちんざん)は猪肉(やまくぢら)...
薄田泣菫 「茶話」
...見るとひと叢(むら)の椿(つばき)の木かげに鵙屋家代々の墓が数基ならんでいるのであったが琴女の墓らしいものはそのあたりには見あたらなかった...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...藪椿とは対蹠的な趣致がある...
種田山頭火 「其中日記」
...乞食だつたか犬がほえる藪椿のつそりと乞食で痛さこらへてゐて春めいた一日・椿ひらいて墓がある・これだけ拓いてそらまめの芽三月三日さむい...
種田山頭火 「其中日記」
...椿山が呼吸をしない...
永井隆 「長崎の鐘」
...向う側の椿が眼に入(い)った時...
夏目漱石 「草枕」
...椿(つばき)の木(き)に向(む)かいあった崖(がけ)の上(うえ)にはらばいになって...
新美南吉 「牛をつないだ椿の木」
...椿三千麿が、二十年前の怨を捨てたのは、意氣地が無いやうだが、俺はあべこべに見あげる心持になつたよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これほどの椿事になれば...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...法諡(はふし)を幽林院岱翁良椿(たいをうりやうちん)居士と云ふ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...この「鎌倉の椿(つばき)」の歌の断片と見るべきものが...
柳田国男 「母の手毬歌」
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