...「椙原品」(鴎外全集)...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...其子孫が椙原氏(すぎのはらうぢ)だと云ふことになつてゐる...
森鴎外 「椙原品」
...椙原氏は此椙原常之助から出てゐるのである...
森鴎外 「椙原品」
...これ椙江、――お客来だぞ」と云ったが舌打ちをしながら立つ...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...折角ひとが世話をしようと云うのに騒がしくて女房の機嫌に障っては困るとは心臓の強い言葉だ――然し六兵衛も乗りかかった船だから、「宜うございます、幸い長屋の端が二軒空いていますから、造作を少し直して稽古場を作りましょう、子供集めや雑用品は失礼ながら手前の方で致します」「御厚志なんとも忝のうござる」話が出来て六兵衛が立つと、「これ椙江、お帰りだぞ」と奥へ呼んだ、「お見送りぐらい出来ぬことはあるまい...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...「許せよ椙江、どうも客が来ると、男というやつは威張り度くなるもので、つい心にもなく荒いことを云って了う、――なに宜い宜い、そうして居れ、拙者はいまのうちに洗い物を片付けて来る」「どうです隠居さん」吉公が囁(ささや)いた...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...「ああ是は、――」孫次郎は驚いて、「斯様(かよう)な茅屋へ宜うこそ御入来、先(ま)ず」と鄭重(ていちょう)に座へ招きながら、「椙江、お客様じゃ」奥へ振返って呼んだが、直ぐ向直って、「御覧の如き浪宅、何のお構いも成りませぬ、どうぞお許し下され度い」「御挨拶却(かえ)って痛み入る」老武士は容(かたち)を改めて、「拙者は井上播磨守(はりまのかみ)の家臣、大番頭にて沖田源左衛門と申す」「申後れました、私鎌田孫次郎と申します」「先日は大事の際、よくぞ御助勢下さった、どうでも討たねばならぬ奴、幸い貴殿のお蔭を以て仕止め、討手の者面目相立ってござる...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...いまは椙江と申しまする」孫次郎は自分の耳を疑った...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...「椙江、椙江――?」「どうぞ是を御覧遊ばして」小房はそう云って一通の書面を渡した...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...それゆえに名も椙江と改め候...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...庄吾満之助 中老角左衛門の三男巻野主税(ちから)別家遠江守康時の五男椙村(すぎむら)半三郎 側用人半太夫の二男そのほかには「赤」とか「かんぷり」とか「ずっこ」などいうあだ名が記憶にあるが...
山本周五郎 「菊千代抄」
...彼を突きとばしたのは椙村半三郎で...
山本周五郎 「菊千代抄」
...……椙村半三郎、慥(たし)か側用人の二男であったが、美少年で、静かな性分で、思いやりがあって、……そこまで回想してきたとき、菊千代はぎゅっと眼をつむった...
山本周五郎 「菊千代抄」
...南部藩の士で椙原武太夫(すぎわらぶだゆう)という剣道の達者がいた...
山本周五郎 「松林蝙也」
...今宵のうちにあの椙原という者と連立って江戸表へ出立と聞き……どうなることかと生きた心はございませんでした」「間に合ってよかった...
山本周五郎 「松林蝙也」
...「椙山(すぎやま)へ、椙山へっ」声で、味方と知り、戦は、敗けだなと覚(さと)る...
吉川英治 「源頼朝」
...椙山(すぎやま)谷ふかく逃げこんだ...
吉川英治 「源頼朝」
...椙山(すぎやま)の深くまで辿(たど)りつくと実平は...
吉川英治 「源頼朝」
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