...植込みの竹のかげからは...
芥川龍之介 「或日の大石内蔵助」
...ただ微風に戦(そよ)いでいる夾竹桃の植込みが...
芥川龍之介 「影」
...二人は植込みを抜けて広い芝生の上を歩いた...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...そうして犯行は屋上――この場合植込みに足跡のなかった事を留意して置く必要がある...
大阪圭吉 「デパートの絞刑吏」
...絶えず玄関の植込みへ滑り込んで来る自動車の音ばかり聞き耳を立てているのであったから...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...おまけに植込みを隔てて遠く離れた正門脇の小舎に住んでいるのであったから...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...利鎌(りれん)のような凄い下弦の月が植込みのはずれにかかっている...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...前を通るとこんもりした邸内の植込みの青葉の隙から破風型の日本館の瓦が銀鼠色に輝き...
谷崎潤一郎 「少年」
...「忍ぶ、恋路の、か――さて、果敢(はか)なさよ、とくらあ」小藤次は、口の中で、唄いながら、植込みの中から、広縁の方へ、足音を忍ばせて、入り込んで来た...
直木三十五 「南国太平記」
...今行くぞ」植込みを潜って出た平次...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「この手水鉢の下の植込みと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...植込みの躑躅(つつじ)の枝が折れて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何年にも植木屋さんの入ったことはありませんよ」「それにしちゃ綺麗じゃないか」「旦那が鋏(はさみ)をお使いになりました」そういえば植込みの刈(か)りようがひどく不器用です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...本から目をはなし(つまらないの)鉄柵越しに見える街路の植込みの草やそとを通る自転車やらを見ていたら風がひいやりとするせいか...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...寮の左側の部分は植込み...
三好十郎 「斬られの仙太」
...その前は植込みで...
山田美妙 「武蔵野」
...石や植込みの配置なども凝ったものであった...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...その声に吃驚(びっくり)したように奥の植込みの蔭で人影が木の葉をうごかした...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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