...ソップはお椀から直接に呑む...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...喜助の食慾も一椀がところ減退した...
海野十三 「仲々死なぬ彼奴」
...銘々の椀に入れて食う時...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...御遠慮なしにいただきますよ」お婆さんは、三椀まで換えて、お蕎麦の御馳走になっているうちに、例の揉み合い、押し合いの子供たちは、もはや盛んな勢いで、与八の道場の前、悪女塚のところへ押し上り、溢(あふ)れ出して、そこで前よりはいっそう馬力をかけて、押し合い、へし合いしている...
中里介山 「大菩薩峠」
...それでも立(た)ちながら椀(わん)と箸(はし)とを持(も)つて口(くち)を動(うご)かして居(ゐ)るものもあつた...
長塚節 「土」
...恋などとはたかのしれたものだ散る思いまことにたやすく一椀の飯に崩折れる乞食の愉楽洟水(はなみず)をすすり心を捨てきるこの飯食うさまの安らかさこれも我身なり真実の我身よ哀れすべてを忘れ切る飢えの行尾を振りて食う今日の飯なり...
林芙美子 「新版 放浪記」
...あの小さな椀に乗って...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...先づ椀を取つてなみ/\と盛る...
子規 「闇汁圖解」
...鳴雪翁は別に蛤一箇宛を椀に入れて各に配る...
子規 「闇汁圖解」
...白湯の椀を置いた...
宮本百合子 「刻々」
...再び口をとがらせる)柴田 ……(汁椀を受取って一口すすりながらも若い男の方を見ている)どうも……どうしたと言う――?欣二 (三平を睨んでいた眼を...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...この椀自ら流れて来たりしなるべしといえり...
柳田国男 「遠野物語」
...この桝はしばしば古椀(ふるわん)などを代用しているが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...食いあらした皿小鉢や椀などを前に酒を飲み...
山本周五郎 「おれの女房」
...「江戸でございます」と一玄は椀の蓋を持ったまま...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...七十郎は盃を置いて、汁椀を取った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...横の板張に親椀(おやわん)を並べて拭いていたオモヨさんに眼顔で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...自業自得と申すほかはありません」夜来一椀(いちわん)の水も喉へとおしていない彼の声は...
吉川英治 「親鸞」
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