...棧橋に立って思い切り深呼吸をし...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...しばらくすると歌舞伎座の二階棧敷(さじき)の二つ目に納まっていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...蝦蛄(しやこ)の這ふ樣にずらり足杭を見せた棧橋が見ものだ...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...なだれの上は棧橋であつたのだ...
長塚節 「痍のあと」
...見物人がもう殆んど一杯になつて地稽古もだらけて來た頃道具を肩へかけた連中が木戸の方から六七人ゾロゾロと這入つて來たが「飛入劍士席」と張札のある棧敷へ一固りに腰を下した...
長塚節 「撃劍興行」
...棧敷は大凡余が腰のあたりまでしか無いといふ程低い...
長塚節 「菜の花」
...棧敷の前には更に道を狹くして低い牡丹櫻が植ゑならべられてある...
長塚節 「菜の花」
...函館の棧橋(さんばし)からそこへ通ふ小蒸汽船に乘つて...
「處女作の思ひ出」
...「閉つてゐました」「棧(さん)か...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...花火見物の棧敷(さじき)の落ちたのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...上の方の棧(さん)のある...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...僕は想像しているよ」棧橋の上で僕らとニーチェとは袂(たもと)を分った...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...世にある頃の唐棧(たうざん)ぞろひに小氣(こき)の利いた前だれがけ...
樋口一葉 「十三夜」
...裕衣を重ねし唐棧の着物に柿色の三尺を例の通り腰の先にして...
樋口一葉 「たけくらべ」
...弁天島をすぎるとときどき棧道が現われたり...
松濤明 「春の遠山入り」
...棧敷に坐つたまゝ...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...モーターボートが通ると波のうねりでその小さい四角な棧橋がプワープワーと揺れてね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...どつちから見ても棧(さん)が障子骨の表を見るやうになつてゐる...
吉川英治 「折々の記」
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