...苑の芝生に設けたる棧敷(さじき)の邊より...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...海に面して大きく開いている棧(さん)のはまった丸窓の横には...
大阪圭吉 「死の快走船」
...しばらくすると歌舞伎座の二階棧敷(さじき)の二つ目に納まっていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...見物人がもう殆んど一杯になつて地稽古もだらけて來た頃道具を肩へかけた連中が木戸の方から六七人ゾロゾロと這入つて來たが「飛入劍士席」と張札のある棧敷へ一固りに腰を下した...
長塚節 「撃劍興行」
...東國に生長して宮角力などに能く造られた二間梯子を挂ける棧敷ばかりを棧敷と思つた目には一寸異樣に感ぜられた...
長塚節 「菜の花」
...棧敷の上(小曲)渦巻の裕衣(ゆかた)に淡き恋心仇(あだ)し姿の しのばれて涙で唄を 唄ひませう棧敷の上に しよんぼりと仇し姿に 咲く花を伏目になりて唄ひませう鳰(にほ)の浮巣の岸に咲くほのかに白き藻の花のはかなき恋を 唄ひませう...
野口雨情 「野口雨情民謡叢書 第一篇」
...「障子の棧は外からおろす工夫はありませんよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それに廊下の雨戸は上下の棧(さん)をおろした上...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...戸に棧(さん)をおろすのはどういふわけだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...恐ろしい相手だ」「どんなことをやらかしやいゝんで?」「お前はあの時棧敷(さじき)の上にゐた人間に逢つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あの水の上に突き出した棧敷(さじき)の尖端(とつさき)の方の繩が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それに棧も引手も埃(ほこり)が一パイで五...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――尤も上下の棧(さん)だけだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その棧(さん)がきかなくなつて居るが」「えツ?」「敷居の穴には...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...古い木の棧のほかに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親分?」「西棧敷(さじき)にも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...茶屋(ちやゝ)が棧橋(ざんばし)とんと沙汰(さた)して...
樋口一葉 「たけくらべ」
...棧橋(さんばし)のところから歩いてきたものだった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
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