...これでいゝのかい」相当に名のあるその書物の作者が公けにしたもう一冊の書物を勃凸が書棚から引きぬいて来て...
有島武郎 「骨」
...カンバスの布(ぬの)をかぶって棚の上に横たわっているのは...
海野十三 「超人間X号」
...尼棚はこの沖にありとの事なるが...
大町桂月 「足柄の山水」
...顔の棚下しをして甚(はなは)だ相済まない次第だが――人も知つてゐる通り口が大きく頤(あご)が突つ張つて...
薄田泣菫 「茶話」
...わたしの留守にわたしの戸棚やベッドにちょっかいするおちつきのない世帯もち――どうして××夫人はわたしの敷布が彼女のそれほどはきれいでないことを知ったのかしら?――もはや若くあることをやめて...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...戸棚(とだな)に首を突込んでつまみ食い...
太宰治 「新釈諸国噺」
...石楠(しゃくなげ)や松の盆栽を並べた植木棚(だな)が見え...
徳田秋声 「縮図」
...その地袋の上の棚から鴨居の高さまでが...
豊島与志雄 「窓にさす影」
...棚から牡丹餅(ぼたもち)的に与えられたことの喜びが...
中里介山 「大菩薩峠」
...その家に同時に神棚があった...
中谷宇吉郎 「アラスカ通信」
...すると婆さんは後(うし)ろの戸棚を指(さ)して...
夏目漱石 「坑夫」
...この戸棚の上の石見銀山が無くなっているんだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この違ひ棚に置いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...頭を抱えて寝棚に倒れた...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...あそこの床脇(とこわき)の棚は...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...沼の上には微かな霧が棚引き...
牧野信一 「沼辺より」
...S=夜の町逃げる三次に追う棚倉等...
山中貞雄 「恋と十手と巾着切」
...この棚(たな)びく花(はな)の中に病人(びやうにん)がゐようとは...
横光利一 「美しい家」
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