...そこには四五本の棕櫚(しゅろ)の中に...
芥川龍之介 「神神の微笑」
...棕櫚の手製の箒等みな自分専用のものである...
上村松園 「画室談義」
...」棕隠は箸でもつて矢庭(やには)に山陽の焼肴と自分のとを取りかへた...
薄田泣菫 「茶話」
...発行所の庭には先づ一本の棕梠(しゆろ)の木がある...
高浜虚子 「発行所の庭木」
...杖はよいものだ、老人には竹の杖がよい、私のは棕梠竹、いつぞや行脚の途次、白船居で貰つたもの...
種田山頭火 「其中日記」
...棕櫚縄(しゅろなわ)を蠅頭(はえがしら)に結ぶ事を教わって...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...棕櫚縄(しゅろなわ)の十束二十束...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...棕櫚縄(しゅろなわ)素縄(すなわ)で丸太(まるた)をからげ組み立てた十数間の高櫓(たかやぐら)に人は居なかった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
......
長塚節 「長塚節歌集 上」
...竹の先へ棕櫚の毛を束ねたのを以て以前の印半纏の男が立つてる人々の頭を端から端へと叩くのであつた...
長塚節 「菜の花」
...したたかな棕梠(しゅろ)縄...
野村胡堂 「古城の真昼」
...そして棕梠(しゅろ)だのオリイブだのの珍奇な植物がシンメトリックな構図で植わっている美しい庭園をもった...
堀辰雄 「旅の絵」
...一本の棕梠縄(しゅろなわ)の綱が垂れている...
柳田国男 「海上の道」
...店の親爺(おやじ)を捉まえて商売物の棕梠箒で棕梠ハタキを押付けて酒代にすべく談判を始めた...
夢野久作 「近世快人伝」
...榧の木の洞に寄生した棕梠は枯れたか知らと見當をつけて探すあたりに...
横瀬夜雨 「べつ甲蜂」
...棕櫚の葉に似たタロカイヤの強い緑青色を見上げている平尾男爵は...
横光利一 「旅愁」
...たとえば中島棕隠の如き...
吉井勇 「逢状」
...ふとい棕梠縄(しゅろなわ)は大蛇(おろち)のごとく蜿(うね)って血へどを吐(は)いた影武者のからだにからみついた...
吉川英治 「神州天馬侠」
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