...救世主のエルサレム入城を記念する棕櫚(しゅろ)の安息日(あんそくび)の朝の事...
有島武郎 「クララの出家」
...蘭、おもと、松、棕櫚、こんな物へ弟の馨は亡き人を忍ぶつもりで毎日水をやつてゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...上に棕梠の盆栽をのせた場面のが寫つた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...イタリアのバリ港の海岸通の棕梠(しゅろ)の木にもたれている男の顔が...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...棕梠の木に背中をもたせかけたままであった...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...無遠慮で通つた棕隠は平気で坐に上(あが)つて往つた...
薄田泣菫 「茶話」
...諸所に長椅子(ソーファ)や棕櫚(しゅろ)や...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...棕櫚山の方へ引っ張って行った...
谷崎潤一郎 「紀伊国狐憑漆掻語」
...棕櫚縄(しゅろなわ)素縄(すなわ)で丸太(まるた)をからげ組み立てた十数間の高櫓(たかやぐら)に人は居なかった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...御苦労にも家の庭にある棕櫚の枝をとつては痛い思ひをするために新しい鞭を先生に与へた...
中勘助 「銀の匙」
...あとで物置から棕梠繩を發見したことや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そして棕梠だのオリイブだのの珍奇な植物がシンメトリツクな構圖で植つてゐる美しい庭園をもつた...
堀辰雄 「旅の繪」
...垣の内側には疎(まば)らに高い棕櫚(しゅろ)が立っていた...
森鴎外 「カズイスチカ」
...御病気はなさらなくって?」棕櫚竹の葉のなだれかかった窓際で...
横光利一 「旅愁」
...まだ棕櫚縄の結び目の新しい千鶴子の家の建仁寺垣が見えて来たとき...
横光利一 「旅愁」
...棕櫚竹(しゆろちく)の大きい鉢が二つ置いてあつた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...棕櫚(しゆろ)の樹が二三木立つて...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
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