...カコ技師はそのことを誰より先に気がついて棒立ちになっていたわけだ...
海野十三 「三十年後の世界」
...司令官と博士とは師父ブラウンが棒立ちになって...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...狹いベツドの衝立の間に棒立ちになりながら...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...あッ! と叫んだまま棒立ちになってしまいました...
豊島与志雄 「夢の卵」
...ぽちゃぽちゃした面(かお)の、手拭をかぶって背には籠(かご)を背負っていたのが、峠というほどでないにしても、上下一里はある山路の中を、いい気になって、鄙唄をうたいながら来たのを、こちらから呼び止めたのは、雲をつく田山白雲でしたから、「え!」その当座、右の姉さんは、ぴったりと唄をやめて、棒立ちになり、同時にワナワナとふるえ出したもののようです...
中里介山 「大菩薩峠」
...馬が棒立ちになったのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...レヴコーはその場に棒立ちに立ちすくんでしまつた――眼の前に立つてゐるのは自分の父親ではないか...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...爺いさんは棒立ちに立って...
フレデリック・ブウテ Frederic Boutet 森鴎外訳 「橋の下」
...棒立ちになりました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...阿賀妻はふと棒立ちになった...
本庄陸男 「石狩川」
...棒立ちになつてゐるかしてゐて...
室生犀星 「めたん子傳」
...先登の和島の馬が高く嘶(いなな)いて棒立ちになった...
山本周五郎 「菊千代抄」
...千之助は棒立ちになり...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...凉軒は額を押えて棒立ちになり...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...そのまま棒立ちになって見ていた...
夢野久作 「オンチ」
...棒立ちに突立ったまま...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...「あ――」棒立ちに足をとめてしまった...
吉川英治 「増長天王」
...生ける色もなく棒立ちになっている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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