...とうとう彼は室の真中に棒立ちとなって呻(うめ)くようにこんなことを呟(つぶや)いたのでありました...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...釘(くぎ)をうったように棒立ちになった...
海野十三 「蠅」
...やあっ! 何だいあれあ?棒立ちになった馬...
谷譲次 「踊る地平線」
...ヴェリチャーニノフは呆れて棒立ちになってしまった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...ただ棒立ちになって仰いだ...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...座敷の中に棒立ちになってじっくりと考えこんでみたが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...何処に居ていいか分らなくなってドアのところに棒立ちに立っていた私に...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...棒立ちになって眺めていた...
本庄陸男 「石狩川」
...いつもは夜半過ぎになるのに、客が取れなかったものかどうか、蒼ざめたような尖(とが)った顔で土間へ入って来て、このありさまを見るとあっけにとられ、濡れた髪を拭こうとした手をそのまま、棒立ちになった...
山本周五郎 「雨あがる」
...杢助は棒立ちになっていた...
山本周五郎 「似而非物語」
...……出ていったって」又五郎は気のぬけたように棒立ちになった...
山本周五郎 「おれの女房」
...依然として棒立ちのままだった...
山本周五郎 「新潮記」
...私は棒立ちになったまま動けなくなった...
夢野久作 「怪夢」
...板張りの真中に棒立ちになったまま鏡と向い合っている自分自身を発見した...
夢野久作 「冗談に殺す」
...彼らの土足は棒立ちをつづけてしまった...
吉川英治 「私本太平記」
...棒立ちに恟(すく)んでしまった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...棒立ちの男の姿勢が...
吉川英治 「宮本武蔵」
...棒立ちになっていた耀蔵を背中に背負って...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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