...必ず棒喝(ぼうかつ)の如く自分の眼前へとび出して来たものである...
芥川龍之介 「京都日記」
...心配そうな顔をした男が片手に棒の先につけた提灯を...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...着(き)て居(ゐ)た棒縞(ぼうじま)の袷(あはせ)を脱(ぬ)いで貸(か)すつもりで...
泉鏡太郎 「一席話」
...たとへ命を棒に振つても...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...葬儀に用いる棒や板などのたくさん本堂にあったのを利用して大工を雇って来て...
田山花袋 「田舎教師」
...泥棒もやむをえず仕事の中途で逃げたのかも知れない...
夏目漱石 「永日小品」
...向う側の泥棒猫が...
野村胡堂 「古銭の謎」
...――」「棒をなぜ外へ捨てた」「あんまり癪(しゃく)にさわるから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...隣の摘(つま)み綿(わた)の師匠の家は弟子やら町内の金棒曳(かなぼうひ)きやらでハチ切れるやうな姦(かしま)しさです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...危ふく駕籠の棒鼻に突つかゝりさうになつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...女家主にまるで鉄棒を突っ込まれたような具合にびくっとした...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...毎朝三百棒を振るので...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...本当の泥棒を教えても疑っていた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...虫採り網の柄を金棒のやうに地に突いてゐた...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...と、雪之丞の、冷厳な瞳が、闇を貫いて、広海屋の店前をみつめたとき、飛ぶように駆けつづけて来た辻かご――「ホイ! ホイ! ホイッ!」と、先棒、後棒、足が止まって、タンと立つ息杖、しずかに乗りものが、下におろされる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...来ましたねえ!(右手で鉄棒にかじりつく...
三好十郎 「その人を知らず」
...及ばずながら、後々は、どうにでも、相談相手になってあげる」「ほんとに、御親切な親方だ」と、長屋の人々は、いい囃(はや)すように――「どうぞよろしくお願いいたします」「ご検視は」「はい、今し方、すみました」「何か、泥棒の、証跡になるような物は」「窓の外に、手拭が一本落ちていただけだそうで」「え、手拭」と、思わずふところへ動きそうな手を、膝へつき直して、「どんな手拭が?」「豆絞(まめしぼ)りの」ほっとしたように、「それっ限(き)りじゃ大した手懸りにもなるまい...
吉川英治 「治郎吉格子」
...「あたまが高い」と金棒で叩いた...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索