...色氣(いろけ)も聊(いさゝ)か自棄(やけ)で...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...六月の声をきくともう半分は自暴自棄になって...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「今年の抱負」
...ふたたび損害のことに言及して「ただ放棄して勝手にしろというような政治家があったならば...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...それであるから認識論的立場を棄てねばならない今の吾々は...
戸坂潤 「科学方法論」
...その半ば自棄的な気持の底から...
豊島与志雄 「反抗」
...そのキリシタンに信仰を棄てさせることがどうしてもできぬと知った役人は昔ながらのむごたらしい拷問を加えて弾圧しましたけれども...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...初めから棄てたものでもないような気もする...
中谷宇吉郎 「農業物理学夜話」
...フラフラと變な心持になつた」「成程ね」「兼松は自棄(やけ)になつた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自暴自棄になって拳銃を乱発した...
萩原朔太郎 「ウォーソン夫人の黒猫」
...文壇は詩を犬小舎の隅に廃棄してしまつた...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...それを三文(もん)の値打もないもののように投げ棄てました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...しからば足下はこの倫理的の思想を棄(す)てて...
正岡子規 「人々に答ふ」
...かかる抛棄された土地を直ちに占有するよりも...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...腹立たしい自棄(やけ)の心持から...
水上滝太郎 「九月一日」
...だが迷信の奥深くに潜んでいるある神秘なものをも棄てていいだろうか...
柳宗悦 「陸中雑記」
...何か棄てるに忍びないではないか...
柳宗悦 「和紙の教へ」
...一度投棄てた黒い棒を取上げて身軽く事務員風の男の背後にまわった...
夢野久作 「オンチ」
...抓(つま)んでは棄てております……かと思うとアレ……あの通り帯を解いて丸裸体(まるはだか)になりまして...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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