...棄て去るを敢てする點に於いてのみ可能である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...官を棄つる事弊履の如しで……」「尚だ官に就かんのぢやないか...
内田魯庵 「貧書生」
...「それ神は完(まった)き人を棄て給わず……(汝もし神に帰らば)遂(つい)に哂笑(わらい)をもて汝の口を充(み)たし歓喜(よろこび)を汝の唇に置き給わん」というておる...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...道子夫人のさがしている棄てられた愛児のように思えてくるのだった...
海野十三 「爆薬の花籠」
...今突然それを放棄しなければならぬとは一體何を吾々がしたのか?10.不撓不屈の精神は常に病める虚弱な肉體の中に宿つてゐたといふことは統計的事實である...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...よろしい時候になりましたなア」と脱ぎ棄てた余の羽織を畳みながら...
高浜虚子 「斑鳩物語」
...京都の諸寺参拝のおつもりも何も打棄て...
太宰治 「右大臣実朝」
...第二のものは技術乃至自然科学との連帯関係を積極的意識的に又は無意識的に破棄したり自らそう称したりする処の夫である...
戸坂潤 「辞典」
...「※等(あねら)が云(い)ふこと聽(き)いたつ位(くれえ)どんなことされつか分(わか)んねえから」勘次(かんじ)は自棄(やけ)に蕎麥(そば)の幹(から)を打(う)ちつけ/\しつゝいつた...
長塚節 「土」
...私はどこかへ打棄つてしまはれたやうな心持になつた...
長塚節 「隣室の客」
...初めから棄てたものでもないような気もする...
中谷宇吉郎 「農業物理学夜話」
...東照神君三百年の遺業は一朝にして棄(す)つべからず...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...あの衣類を燒棄てたことは...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「印度の婦人へ」
...各人各樣とも言ふべき視覺的描寫などはかなぐり棄てて...
堀辰雄 「小説のことなど」
...稀には――」「面白い?」「馬鹿な――」「いつまでも残して置くつもり?」「いまに一まとめにして焼き棄てゝでもしまはうか? と思つてゐる...
牧野信一 「冬の風鈴」
...誰かこのベンチに腰をかけた人が棄てて行ったものらしい...
夢野久作 「縊死体」
...翁は国許の門弟を見棄てるに忍びないからという理由で聊(いささ)か無理をして帰ったらしい...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...棄てておかれません...
夢野久作 「超人鬚野博士」
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