...もう自棄(やけ)でございますわね...
泉鏡花 「浮舟」
...神を棄てて問題の解決を計るは最(もっとも)捷径(しょうけい)である...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...僕は元来まったく家を棄てたものだ...
大杉栄 「獄中消息」
...然れども惱める汝を棄ておかじ』しかく陳じて頭領を胸に抱きて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...棄てたなんてお考えになるんです?」「だってそうじゃありませんの...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...唾棄すべき人間なんですよ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...若し此人に棄てられる事があるやうでは...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...溝に金を棄てれば猶響あり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...忘れはて棄て去りて悪酔の...
中原中也 「山羊の歌」
...森林の濫伐も河川の放棄も...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...少し自棄(やけ)気味で遊び始め...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...日本海軍に対する在来の作戦基地たるウラジオストックの軍備強化を放棄し...
久生十蘭 「地底獣国」
...今更投げ棄ててしまうことは決して出来るものではない...
穂積陳重 「法窓夜話」
...「吊籠と月光と」の、あの冒頭の言葉の後に展けた、広漠たる、明るい山と原野と森のある世界を、馬に乗つて駈け廻る自分の姿は、その心持は、村を棄てて、都に出ても続いて私に健やかな夢を与へた...
牧野信一 「昭和五年に発表せる創作・評論に就て」
...「お絲と別れて自棄(やけ)になった時分の圓朝なら...
正岡容 「圓朝花火」
...彼の金(かね)を数万円使い棄てて見せたら...
夢野久作 「近世快人伝」
...馬の沓は切り棄てにいたせよ...
吉川英治 「新書太閤記」
...始めのうちは陸上都市を完全に放棄するつもりではなかった事実が伺えた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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