...相島と書生とが梭の樣に這入つたり出たり五六遍すると...
有島武郎 「半日」
...機(はた)の梭(ひ)が行きかふ樣になつた時...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...授くるものは梭櫚(しゆろ)の葉の危(あぶ)なげも無い勝利のみ...
エミイル・※[#濁点付き片仮名ヱ、1-7-84]ルハアレン Emile Verhaeren 上田敏訳 「不可能」
...相手が唖(おし)であらうが梭魚(かます)であらうが...
薄田泣菫 「茶話」
...14梭(おさ)の手(て)をやめ歌(うた)ふをきけば――もつれた糸(いと)ならほどけもせうがきれた糸ゆゑせんもなや...
竹久夢二 「どんたく」
...……心の中ではそんなことが鶯梭(おうさ)のごとく往来する...
近松秋江 「狂乱」
...織機(はた)の梭眞近くに來るが如し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...鯵や梭魚(かます)の類が...
豊島与志雄 「月明」
...なに鳥か大杉の梢で玉の梭(ひ)を投げるように鳴く...
中勘助 「島守」
...梭(おさ)をなして飛び交う真只中にある...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...ただこの梭の音のみにそそのかされて...
夏目漱石 「薤露行」
...恋の糸と誠(まこと)の糸を横縦に梭くぐらせば...
夏目漱石 「薤露行」
...物寂(ものさ)びた春の宿に梭(ひ)の音が聞えると云う光景が眼前に浮んで飽(あ)く迄(まで)これに耽(ふけ)り得る丈(だけ)の趣味を持って居ないと面白くない...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...せっせと梭を抛(な)げていた...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...梭魚のせいばかりでもないだろうが...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...そう言ってその人は美と不思議と神秘と名づけられた三本の梭(ひ)を取って無限の形を織り出した...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「最後の晩餐」
...機(はた)を織っておられた梭(ひ)を投付けなされると...
柳田国男 「年中行事覚書」
...機織(はたお)りの歌と梭(おさ)の音がどこかにのんびりと聞こえている...
吉川英治 「江戸三国志」
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