...錦(にしき)に梭(ひ)を...
泉鏡花 「歌行燈」
...天の衣織女(みそおりめ)見驚きて梭(ひ)六に陰上(ほと)を衝きて死にき...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...14梭(おさ)の手(て)をやめ歌(うた)ふをきけば――もつれた糸(いと)ならほどけもせうがきれた糸ゆゑせんもなや...
竹久夢二 「どんたく」
...大名縞(だいめうじま)が梭(おさ)の動く度(たび)に少しづゝ織られて行く...
田山花袋 「父の墓」
...……心の中ではそんなことが鶯梭(おうさ)のごとく往来する...
近松秋江 「狂乱」
...物静かにかちかち梭(ひ)を運んでいる陰気らしい母親の傍に...
徳田秋声 「爛」
...神通力をもつて梭もなしに織りだした俵がたの几帳ばかりがころりころりと繭棚にかかる...
中勘助 「銀の匙」
...梭(おさ)をなして飛び交う真只中にある...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...シャロットの女の投ぐる梭(ひ)の音を聴く者は...
夏目漱石 「薤露行」
...梭魚のせいばかりでもないだろうが...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...梭(ひ)のように...
火野葦平 「花と龍」
...美と不思議と神秘と名づけられた三本の梭を取り上げて無限の形を織り出した...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「最後の晩餐」
...二人は美と不思議と神秘の梭(ひ)を取っておのおのが無限の形を織り出し...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「最後の晩餐」
...お母様の梭(ひ)の音のみが...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...その脇には梭石(ひいし)...
柳田國男 「日本の伝説」
...機(はた)を織っておられた梭(ひ)を投付けなされると...
柳田国男 「年中行事覚書」
...梭(ひ)のように山から山へ閃光が飛び移った...
横光利一 「旅愁」
...ゆるいうねりが間(ま)を置いて大きな梭(をさ)を振る度(たび)に釣船一つ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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