...織り手は梭(おさ)の横糸を...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...授くるものは梭櫚(しゆろ)の葉の危(あぶ)なげも無い勝利のみ...
エミイル・※[#濁点付き片仮名ヱ、1-7-84]ルハアレン Emile Verhaeren 上田敏訳 「不可能」
...日をのせて浪たゆたへり海苔(のり)の海三月九日 「玉藻五句集(第七十三回)」春の水梭を出でたる如くなり三月二十一日 大阪西区江戸堀...
高浜虚子 「六百句」
...大名縞(だいめうじま)が梭(おさ)の動く度(たび)に少しづゝ織られて行く...
田山花袋 「父の墓」
...物静かにかちかち梭(ひ)を運んでいる陰気らしい母親の傍に...
徳田秋声 「爛」
...縦横に飛びかう思いは梭(おさ)のごとく過去(こしかた)を一目に織り出(いだ)しつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...神通力をもつて梭もなしに織りだした俵がたの几帳ばかりがころりころりと繭棚にかかる...
中勘助 「銀の匙」
...なに鳥か大杉の梢で玉の梭(ひ)を投げるように鳴く...
中勘助 「島守」
...諸手の眞梭の往きかひに衣手輕くさゆらぐや...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...シャロットの女の投ぐる梭(ひ)の音を聴く者は...
夏目漱石 「薤露行」
...鉄の鑿棒が梭魚の代用とはとんだ思いつきだったが...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...生命のヤソの顔を見つめていた一人の顔を見た時の私のよろこび! その人は美と不思議と神秘の三本の梭(ひ)を上げて...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「最後の晩餐」
...恐れの織手なのだ」十二人目である悲しい影ある眼のその人は自分の前にある三本の梭を取り上げた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「最後の晩餐」
...その脇には梭石(ひいし)...
柳田國男 「日本の伝説」
...交錯する梭(ひ)のように駈けていた...
横光利一 「上海」
...梭(ひ)のように山から山へ閃光が飛び移った...
横光利一 「旅愁」
...ゆるいうねりが間(ま)を置いて大きな梭(をさ)を振る度(たび)に釣船一つ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...機織(はたお)りの歌と梭(おさ)の音がどこかにのんびりと聞こえている...
吉川英治 「江戸三国志」
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