...もう高い並木の梢(こずえ)が一面に煙って見えるほど...
芥川龍之介 「路上」
...ステファンヌ・マラルメテオドル・オオバネル白楊(はくやう)落日の光にもゆる白楊(はくやう)の聳(そび)やく並木、谷隈になにか見る、風そよぐ梢より...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...大樹の梢(こずえ)がカサコソと動くのは...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...手摺りの処に梢を出してゐる八重桜が娘の目を遮ぎるのである...
高浜虚子 「斑鳩物語」
...楠の梢に居る鳥を...
豊島与志雄 「楠の話」
...唯惘然(ぼうぜん)として榎の梢を眺め暮すばかりにて有之候...
永井荷風 「榎物語」
...その細密(こまか)い枝振りの一条(ひとすじ)一条にまでちゃんと見覚えのある植込(うえごみ)の梢(こずえ)を越して屋敷の屋根を窺い見る時...
永井荷風 「伝通院」
...風の度(わた)らぬ梢(こずえ)から黄な葉がはらはらと赤き衣にかかりて...
夏目漱石 「幻影の盾」
...翼を伸して梢に駆り空に呼応の叫びを挙げたりしてゐる...
牧野信一 「南風譜」
...このヒマワリの嫩梢が多少日に傾く現象を鬼の首でも取ったかのように言い立てて...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...もっとも中には末梢的ないやな装飾のついたのもあるが...
柳宗悦 「台湾の民藝について」
...チチチッ チチッ ヒヨヒヨヒヨ チッこういったような、よく響く、まろやかな声である、ひと月ほどまえ、三月はじめの、まだ朝の肌寒いじぶんには、梢からおりて、(釜戸の火を恋うるかのように)すぐ近くまで、寄って来たものであった...
山本周五郎 「山彦乙女」
...明るみかけた梢のあたりで...
山本周五郎 「山彦乙女」
...梢の色や地の力を見まわして...
吉川英治 「私本太平記」
...「梢が――梢が――」と...
吉川英治 「親鸞」
...粂之介は持っている杖で梢(こずえ)を払っていた...
吉川英治 「旗岡巡査」
...千年杉の梢(こずえ)に向けて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...蜩(ひぐらし)の声を仰ぐと細い月がその梢(こずえ)に忍び寄っている...
吉川英治 「宮本武蔵」
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