...尤もグラウンドのポプラアだけは不相変鬱々と茂つた梢に寂しい風の音を宿しながら...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...恍惚(うっとり)と松の梢に藤の紫を思ったのが...
泉鏡花 「瓜の涙」
...空高き梢より樹下を流るる小川に臨みて...
泉鏡花 「凱旋祭」
...喬木(きょうぼく)の梢を風が渡るのが見える...
梅崎春生 「日の果て」
...ヤンマが蘆(あし)の梢(こずえ)に一疋...
田山花袋 「田舎教師」
...見あげる山の松の梢(こずえ)ごしに奇(く)しく眺められた...
徳田秋声 「あらくれ」
...梢さんは別に物質を望むような人でもないでしょうから...
徳田秋声 「仮装人物」
...ながいあいだ住みなれた梢(こずえ)に別れをつげてわるびれもせず土に帰ってゆく...
中勘助 「島守」
...種彦は何という訳(わけ)もなく立止って梢を振仰(ふりあお)いだ...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...暗い杉や松の梢の間から仰ぎ見た時よりも...
永井荷風 「曇天」
...梢にさがるさるおがせにも似た...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...秋海棠は尚衰へずに其梢を見せて居る...
正岡子規 「九月十四日の朝」
......
松本たかし 「松本たかし句集」
...白楊(はくやう)やマロニエの冬木立(こだち)に交つて最(も)う芽立(めだち)の用意に梢の赤ばんで居る木もあつた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...そこらの木々の梢(こずえ)や禽(とり)の声など...
吉川英治 「上杉謙信」
...忍(しの)ぶ竹枝(ちくし)男女(ふたり)虚無僧(こむそう)一夜風に身ぶるいした大樹の梢から...
吉川英治 「剣難女難」
...梢(こずえ)までうごいた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...竹箒の樣にその落葉した枝や梢をこま/″\と張りひろげて立つてゐるのがあります...
若山牧水 「樹木とその葉」
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