...中樞(ツエントルム)は末梢の病的成長につれて萎縮の度を加へる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...古き梢の夕嵐(ゆふあらし)...
高山樗牛 「瀧口入道」
...梢(こずえ)にとまり...
太宰治 「竹青」
...貴方(あなた)のところに梢さんという女の方行っているはずですが……」先方から女中の声が聞こえた...
徳田秋声 「仮装人物」
...暫く佇立(たたず)んでその梢を瞻望(せんぼう)した...
永井荷風 「上野」
...青い空から晴れた軽い嵐がその梢(こずえ)に送られる...
中里介山 「大菩薩峠」
...窓の外に見えるアカシアの梢の方に紫色の雲が渦巻いてゐたが...
原民喜 「奇蹟」
...常に百尺の松梢(しょうしょう)に住んで世の塵(ちり)をうけぬ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...林の梢に鳴る風の音に...
北條民雄 「牧場の音楽師」
...葉中(ようちゅう)から茎(くき)を抽(ひ)いて茎梢(けいしょう)に花を着(つ)ける...
牧野富太郎 「植物知識」
...あの大雪の有様を、「折から颯と渡つた風は、はじめ最も低く地上をすつて、雪の上面を撫でて恰も篩をかけたやう、一様に平にならして、人の歩行(ある)いた路ともなく、夜の色さへ埋み消したが、見る/\垣を桓(だわ)り軒を吹き廂を掠め、梢を鳴らし、一陣忽ち虚蒼(あおぞら)に拡がつて、ざつと云ふ音烈しく、丸雪は小雅を誘つて、八方十面降り乱れて、静々と落ちて来た」とえがいてゐられるが、此は断じて東京の大雪でない...
正岡容 「下町歳事記」
...その梢(こずゑ)はあやしく青(あを)くひかり...
宮澤賢治 「鹿踊りのはじまり」
...梢を渡る風の音...
三好十郎 「斬られの仙太」
...もっとも中には末梢的ないやな装飾のついたのもあるが...
柳宗悦 「台湾の民藝について」
...向山(むこやま)の杉の梢に鴉の啼く声頻(しき)り也...
夢野久作 「白くれない」
...「末梢を論じ、枝葉をあげつらい、章句に拘泥(こうでい)して日を暮すは、世の腐れ儒者の所為(しわざ)...
吉川英治 「三国志」
...梢(こずえ)にすいてみえる空の色も...
吉川英治 「神州天馬侠」
...かえって人間に興味をもつかのように梢(こずえ)から梢へ奇声をあげてついてくる群猿の影...
吉川英治 「新・水滸伝」
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