...叔母さんに梅川(うめがわ)の鰻(うなぎ)をとって上げるの...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...離崎、鵜の尾岬、水莖山、松川浦、長洲の磯、鶴巣野、梅川、松沼濱、沖が島、文字島、紅葉の岡、川添の森、これ松川浦の十二景とする所なれども、さばかりの景致あるにあらず...
大町桂月 「常磐の山水」
...この頃(ごろ)近江(あふみ)の矢橋(やばせ)で遊女梅川の墓が発見(めつけ)られた...
薄田泣菫 「茶話」
...梅川も終(しま)ひには忠兵衛の名なぞは...
薄田泣菫 「茶話」
...上野公園梅川...
高浜虚子 「五百五十句」
...やはり小春や梅川のいぢらしさが...
竹久夢二 「砂がき」
...家中、いよいよ大笑いになって、それからは私の家では、梅川先生だの、忠兵衛先生だのと呼ばれるようになりました...
太宰治 「兄たち」
...やや得意そうに説明して聞かせる梅川忠兵衛の新口(にのくち)村は...
太宰治 「故郷」
...かたの悪い梅川様…………」がそれである...
中井正一 「うつす」
...「二十日余りに四十両、使い果して二分残る――なんて、浄瑠璃(じょうるり)の文句にはいいけれど、梅川も、忠兵衛も、経済というものを知らない、使いつくしてはじめてお宝の有難味を知るなんて、子供にも劣るわねえ、わたしに使わしてごらんなさい――一生使ってみせるから」福松は、その都度、こう言って、三百両の金包を撫(な)でて自分の気を引立てたり、兵馬を心強がらせたりしようとする...
中里介山 「大菩薩峠」
...大阪には近松の浄瑠璃(じょうるり)の主人公、梅川忠兵衛や、小春治兵衛やらの碑が建っていると聴いた...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...歌うをきけば梅川よしばし情(なさけ)を捨てよかしいずこも恋にたわぶれてそれ忠兵衛の夢がたり詩をうたって...
林芙美子 「新版 放浪記」
...柳橋の梅川や中洲の四季庵なんていう豪勢な料理茶屋へ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...万八、河長、梅川、亀清、柳屋、柏屋、青柏、大中村と、庇を連ねた酒楼(おちゃや)でも、大川筋へ張り出した桟敷(さじき)へ、柳橋芸者に綺麗(きら)を飾らせ、空の一発千両と豪華のほどを競い、争っている...
正岡容 「圓朝花火」
...「忠兵衛(ちゅうべえ)は上方者(かみがたもの)で二分残し」とよまれた亀屋の亭主をしくじらせた北の新地槌屋の抱え梅川(うめがわ)じゃ...
南方熊楠 「十二支考」
...金杉の「梅川」というのがゆきつけの舟宿であった...
山本周五郎 「追いついた夢」
...……次に梅川から持って来た包をひらいた...
山本周五郎 「追いついた夢」
...恋飛脚(こいびきゃく)の梅川(うめがわ)にしろ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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