...桝(ます)で好いから五合ばかり...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...一つ一つの桝には小さな札が貼りつけてあった...
海野十三 「地球盗難」
...花道(はなみち)から平土間(ひらどま)の桝(ます)の間(あひだ)をば吉(きち)さんの如(ごと)く(まは)りの拍子木(ひやうしぎ)の何(なに)たるかを知らない見物人が...
永井荷風 「すみだ川」
...どうかして下さいな」忠作は上手に桝を明けて鼠をギュウと捉(つか)まえて...
中里介山 「大菩薩峠」
...押麦は押しにやるとかえって桝目がふえて帰る...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...高い石垣の桝形(ますがた)があって...
野村胡堂 「胡堂百話」
...二人は彌次馬に取圍まれた酒屋――桝屋(ますや)傳七――の前に立つて居りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なんだイこりゃアお前」「一斗桝ですよ」圓太郎は得意そうだった...
正岡容 「圓太郎馬車」
...「一斗桝? そんな馬鹿な...
正岡容 「圓太郎馬車」
...駒形(こまがた)の川桝(かわます)などに連れて往って...
森鴎外 「渋江抽斎」
...川桝ではこれまでついぞなかった...
森鴎外 「心中」
...マスモノ五穀の総称として桝物という語がある(土佐方言の研究)...
柳田國男 「食料名彙」
...桝割草かやつり草は莎草などとも字に書いているが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...桝屋の前で駕籠をおりると...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...江戸表へ急の旅立と偽って桝形門を抜け...
夢野久作 「斬られたさに」
...無けなしの銭(ぜに)をハタキ集めてやっと五合桝(ます)一パイの酒を引いたが...
夢野久作 「近世快人伝」
...桝(ます)で量(はか)る程な金銀をザラザラと詰め込み...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...『二ヶ月前(ぜん)の様に桝(ます)を取っておきますが...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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