...或る日私が台所で桜ん坊のジェリー拵(こしら)えてる時でした...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...たとえば三人の管理人が小高い所へ立って桜ん坊か何かつまんでは吐き出しながらトラクターの来るのをながめているところがある...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...「桜ん坊のジャムはどうかえ? ここにあるんだよ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...桜ん坊のジャムが大好きだったじゃないか?」「そんなことをよく覚えていますね? ジャムもくださいよ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...僕は今でも好きなんです」イワンはボーイを呼んで魚汁と茶と桜ん坊のジャムを注文した...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...桜ん坊のような時もある...
豊島与志雄 「裸木」
...口から口へ移し合う桜ん坊...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...自分の耳に桜ん坊を入れてしまったこともある...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...Uniformity of Nature(自然の調和)がちゃんと桜ん坊の詩で詠んであるから...
中谷宇吉郎 「詩人への註文」
...一粒五ルーブリもする桜ん坊だとか...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...その部屋の卓子の上には、さつきウォツカを残しておいて食事に赴いた筈であつたのに、何かのからくりみたいに、今はそれにかはつて、あらゆる種類のジャムの皿や、西瓜だの、桜ん坊だの、胡瓜だのを鉢に盛つたのが、処せまくならべてあつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...桜ん坊は前年の半価の由です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あっちの人は桜と云う木は桜ん坊のなる木だとばかり思っていますから...
森鴎外 「かのように」
...桜ん坊を摘んでいる事もある...
ハンス・ランド Hans Land 森鴎外訳 「冬の王」
...己は桜ん坊を食つて...
クスミン Mikhail Alekseevich Kuzmin 森林太郎訳 「フロルスと賊と」
便利!手書き漢字入力検索