...小桜神社(こざくらじんじゃ)の祭神(さいしん)として押(お)しも押(お)されもせぬ身分(みぶん)じゃ……...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...私の桜島の生活が始まった...
梅崎春生 「桜島」
...官能的な桜桃色の唇も相当なものである...
太宰治 「もの思う葦」
...奥州棚倉の桜町に...
田中貢太郎 「山姑の怪」
...狐忠信(きつねたゞのぶ)が御殿の廊下から迫り出して静御前(しずかごぜん)の前に額(ぬか)ずくあの千本桜(せんぼんざくら)の舞台の光景と...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...そうしてこれを手始めに『諸国咄(しょこくばなし)』『桜陰比事(おういんひじ)』『胸算用(むねさんよう)』『織留(おりとめ)』とだんだんに読んで行くうちに...
寺田寅彦 「西鶴と科学」
...綽名(あだな)されている桜井であった...
直木三十五 「寛永武道鑑」
...わたしは江戸末代の戯作者や浮世絵師が浦賀へ黒船が来ようが桜田御門で大老が暗殺されようがそんな事は下民の与(あずか)り知った事ではない――否とやかく申すのは却て畏多い事だと...
永井荷風 「花火」
...月明の夜陽(あら)はに鳳輦(ほうれん)の巡(じゆん)を為す芳野の戦ひ酣(たけなは)なるの日また帝子(てんし)の屯(たむろ)に代る或は鎌倉の窟(いはや)に投じ憂憤まさに悁々(えんえん)或は桜井の駅に伴ひ遺訓何ぞ慇懃(いんぎん)なる……歌いゆくと興がいよいよ湧き...
中里介山 「大菩薩峠」
...がその桜はとくに散てしまって...
夏目漱石 「それから」
...岡本綺堂先生の半七捕物帳のよさは、筋をはこんでいる中に、桜さく御殿山や、二十三夜の湯島台が、ありありと、まぶたに浮かんで来る...
野村胡堂 「胡堂百話」
...この桜屋の身上(しんしょう)は誰のものになるだろう」平次の問いは常識的で平凡でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それは小さな桜(さくら)の実であった...
堀辰雄 「美しい村」
...夢見心地で桜の堤をおくられた...
牧野信一 「山の見える窓にて」
...『野べの桜し心あらば』(深草の野べの桜し心あらば今年ばかりは墨染めに咲け)と思われたものですよ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...欧州大戦が片づいた大正八年の桜花ほほ笑む四月で...
山本実彦 「十五年」
...昔は小桜団とか二組とか大きな団体があって...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...桜間(さくらま)さん」人混みの中をぬけてきて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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