...どうか採桑(さいさう)の農婦すら嫌ふやうにして下さいますな...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...おくみは桑の実を一つ二つ匙で取つて戴いた...
鈴木三重吉 「桑の実」
...桑盛様が浄土宗ならば...
太宰治 「新釈諸国噺」
...その桑の実が押しつぶされたのであろう...
太宰治 「令嬢アユ」
...蓮香はその夜から桑の榻(ねだい)につきっきりになっていた...
田中貢太郎 「蓮香」
...又た桑木の植方其他蠶種に至ては微粒子の取調種々なる事に力を盡すに似合はず...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...空しい枝の桑畠にはつぐみが鳴き...
田山花袋 「田舎教師」
...例えば新カント主義の思想家として哲学の桑木厳翼博士や物理学の石原純博士など...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...桑田はこんな事から程なく主人の浅野は毎朝出勤する時...
永井壮吉 「人妻」
...昼間良人の留守中、細君は配給物など取りに出る時、桑田が二階に居れば、「済みませんが、桑田さん...
永井壮吉 「人妻」
...夙に須原を發す木曾人の朝草刈らす桑畑にまだ鳴きしきるこほろぎの聲長野々尻間河にのぞみて大樹おほし木曾人よあが田の稻を刈らむ日やとりて焚くらむ栗の強飯(こはいひ)妻籠(つまご)より舊道を辿る...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...針金をたばねたような桑畑...
中村清太郎 「山岳浄土」
...高桑中尉は船室の板壁へおしつけられ...
久生十蘭 「ノア」
...豊臣秀吉(とよとみひでよし)が織田信孝(のぶたか)の賊臣桑田彦右衛門(くわたひこえもん)の挙動(きょどう)を悦(よろこ)ばず...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...春秋の饗射ごとに桑弧(そうこ)蒿矢(こうし)もて兎の首を射...
南方熊楠 「十二支考」
...名君という御評判をうかがいました」「悠二郎は子供は何人ある」「男一人に女二人でございます」「おみつとは相変らず喧嘩をするのか」悠二郎は口いっぱいに桑の実を頬張って...
山本周五郎 「桑の木物語」
...明日は柴桑城(さいそうじょう)にのぼって...
吉川英治 「三国志」
...休む暇といったら桑(くわ)の実とか野生の梨(なし)とか...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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