...机の上に古い桐(きり)の箱が出ていて...
江戸川乱歩 「鏡地獄」
...碧梧桐君の句も載っていた...
高浜虚子 「子規居士と余」
...そうして子規居士との音信の稀(まれ)であったにかかわらず余と碧梧桐君との間の書信の往復は極めて頻繁(ひんぱん)であった...
高浜虚子 「子規居士と余」
...碧梧桐君も同じような事をしていた...
高浜虚子 「子規居士と余」
...網に沿うた青桐の下の...
谷崎潤一郎 「細雪」
...あそこに桐油があるかしら?』『何處に……』『そら...
田山花袋 「歸國」
...「赤い椿白い椿と落ちにけり」(碧梧桐)でも父の説に従えばなるほど「言うただけ」である...
寺田寅彦 「俳諧瑣談」
...なお碧梧桐氏が全国を巡遊するに至って...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...築地の待合桐屋に飲む...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...縮緬(ちりめん)に桐に唐草(からくさ)の繍(ぬい)のある見事なものでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...中村半次郎という男だということをあとで聞きました」中村半次郎は後の桐野利秋(きりのとしあき)であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...つい鼻の先で植木屋がせっせと梧桐(あおぎり)の枝をおろしている...
夏目漱石 「永日小品」
...うしろの沼へ捨てませうか飛べなくなつた飛行機と共に窓から投げませう硝子(がらす)の中の人形も明日(あす)はお暇(いとま)やりませう何(ど)つかの島へ着くやうに島の人形になるやうに桐の小函に帆をかけて――大川の水に流してやりませう蝙蝠蝙蝠(かうもり)よ...
野口雨情 「都会と田園」
...「アアアア今度(こんだ)こそは厄介(やっかい)払いかと思ッたらまた背負(しょい)込みか」第六回 どちら着(つか)ずのちくらが沖秋の日影も稍(やや)傾(かたぶ)いて庭の梧桐(ごとう)の影法師が背丈を伸ばす三時頃...
二葉亭四迷 「浮雲」
...桐渡達は、人里を遠く離れた丘の家を根城として、仁王門掠奪の議を回らせたり、車座となつて丁半の博奕を打つたりしたいばかりで、私の出立を急いでゐるのであつたが、さうなると私は寧ろ陰気な興味が起つて来て、わざと、夜昼の別をとり違へて、ぎろつとして、彼等の酒盛りの部屋の前を往行したり、また、私が寝台にもぐつてゐるのを見届けて、そろそろと悪事の相談会を開かうとすると、突然私の大きな咳ばらひにおどかされて、散会させられたりしてしまふのであつた...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...征西将軍が拝受したる菊桐(きくきり)の大勲章よりもその身にとってありがたかるべし...
宮崎湖処子 「空屋」
...三番を桐板の額面へ極彩色に描き...
山本笑月 「明治世相百話」
...「玄桐どの、玄桐どの」侍医の井上玄桐は、たれか? ――とうしろを振りむいた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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