...孤影蕭然たる案山子(かかし)に問へ...
芥川龍之介 「八宝飯」
...案山子(かかし)のごとく立ったりける...
泉鏡花 「歌行燈」
...案山子の芯に使ってしまったのだからね」「変だね...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...案山子(かかし)じゃないか」国枝氏があきれた様に云う...
江戸川乱歩 「鬼」
...案山子(かがし)まで見て嫉妬(や)いていたじゃあないか」お鉄の語る処では...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...案山子二つ、一つは赤い、一つは白い着物をきてゐた、赤い、……白い...
種田山頭火 「行乞記」
...フランスを吹きわたるどの風も徒らにその案山子たちの襤褸をはたはたと振り動かすだけであった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...精神を喪失した案山子のような彼と...
豊島与志雄 「朝やけ」
...すっかり人間味を失った単なる儀礼の案山子にすぎなくなった...
豊島与志雄 「失策記」
...少しも戦うことをしない軍服の案山子(かがし)...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...酒飲まぬ人は案山子の雪見哉と返して...
永井荷風 「雪の日」
...案山子に使用せられた彼が運命こそ...
中里介山 「大菩薩峠」
...辻斬へ指も差せねえやうぢや案山子(かゝし)ほどの役にも立たねえ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お前の踊りの眞似は案山子(かゝし)に魔が差したやうで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...田のもの案山子も小溝の流れも...
樋口一葉 「琴の音」
...いわゆる山田の案山子の蓑(みの)着て笠着てただつっ立っているものを...
柳田国男 「年中行事覚書」
...案山子の人形なども同じことで...
柳田国男 「年中行事覚書」
...案山子(かがし)が歩いているように...
吉川英治 「宮本武蔵」
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