...孤影蕭然たる案山子(かかし)に問へ...
芥川龍之介 「八宝飯」
...舷橋の上に案山子のやうに立つてゐる事だらう...
有島武郎 「潮霧」
...必ずをぢを案山子(かゝし)に使ひ給ひき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...機関仕掛(からくりじかけ)の案山子(かかし)のやうに彼方此方(あちこち)に動いてゐた...
石川啄木 「道」
...案山子(かかし)のつづれも錦(にしき)の直垂(ひたたれ)...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...まことに格好の案山子であつた...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...すっかり人間味を失った単なる儀礼の案山子にすぎなくなった...
豊島与志雄 「失策記」
...案山子として使用するには...
中里介山 「大菩薩峠」
...農民おどしのための案山子として使用せられているのだということの推想と断案とに...
中里介山 「大菩薩峠」
...案山子(かかし)に魔が差したのを教へてゐるくせに」母親のお槇(まき)は我慢のならぬ顏を次の間から覗かせるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...前髪に源内櫛を挿した等身大の案山子(かかし)が...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...長い竿のさきに両手をひろげた案山子が...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...小さな案山子(かゞし)のやうにぼろ/\になつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
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松本たかし 「松本たかし句集」
...私はまだ案山子の問題には一向手を着けておらぬ...
柳田国男 「年中行事覚書」
...「突けば倒れる案山子(かかし)」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...根府川関所で六尺棒を持って案山子(かかし)みたいに立っていた先祖とぼくとを見くらべたら...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...それに上衣(うわぎ)を着せ帽子を被(かぶ)せた案山子(かかし)であった...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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