...まるで畑から案山子(かかし)がとびだしてきたような滑稽(こっけい)な顔かたちをしていたせいであろう...
海野十三 「一坪館」
...こんな立派な案山子があるもんか...
江戸川乱歩 「鬼」
...案山子(かゝし)のやうな恰好をして...
薄田泣菫 「茶話」
...生きて世に案山子に似たる守衛かな 呑天生きて世に甲斐なきこの身炉に倚(よ)らん 仏座草の類(たぐい)がそれであります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...日の光りは案山子(かかし)のそれのような薄ぎたない彼の着物をあらわにした...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...案山子(かゞし)のやうに...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...その夢を信じて案山子(かかし)の殿様に忠誠を捧げ尽すことの出来たサンチョと...
寺田寅彦 「雑記帳より(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...哲学概論家によって造り上げられた教室用のモデルとしての仮想敵か案山子だけだろう...
戸坂潤 「科学論」
......
野口雨情 「未刊童謡」
...日が暮れたら出掛けてくれ」「案山子の一と役ですかい」ガラツ八は少し膨(ふく)れて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次のいわゆる魔のさした案山子(かかし)のように踊っていた仲間です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...六尺豊の太十に私は振りまはされて案山子(かゝし)のやうであつたが...
牧野信一 「武者窓日記」
...いわゆる山田の案山子の蓑(みの)着て笠着てただつっ立っているものを...
柳田国男 「年中行事覚書」
...それ程にもこの案山子は...
柳田国男 「年中行事覚書」
...今戸焼の鉢へ稗(ひえ)をまいて案山子(かかし)や白鷺をあしらった稗蒔(ま)き...
山本笑月 「明治世相百話」
...山田(やまだ)の案山子(かかし)やがてまた...
吉川英治 「大岡越前」
...あんなにまで能のないお奉行もめずらしい」「山田の案山子(かかし)――だと皮肉った落首なぞも貼(は)られているが...
吉川英治 「大岡越前」
...「突けば倒れる案山子(かかし)」と...
吉川英治 「新書太閤記」
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