...孤影蕭然たる案山子(かかし)に問へ...
芥川龍之介 「八宝飯」
...案山子(かかし)が打倒(ぶったお)れた形でいたのが...
泉鏡花 「浮舟」
...まるで畑から案山子(かかし)がとびだしてきたような滑稽(こっけい)な顔かたちをしていたせいであろう...
海野十三 「一坪館」
...御室田(おむろだ)に法師姿の案山子(かがし)かな昭和三年十月二十三日洛西(らくせい)...
高浜虚子 「五百句」
...小鳥はその案山子(かかし)になれ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...鳴子(なるこ)や案山子(かかし)の立っている辺(あたり)から折々ぱっと小鳥の飛立つごとに...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...あの案山子殿(かかしどの)をがちゃつかせていたものがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...案山子として使用するには...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの一人の若者を案山子に使用せねばならない時節柄の...
中里介山 「大菩薩峠」
......
野口雨情 「未刊童謡」
...用事が済んだあとは捨て案山子(かかし)だ...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...質にとられた案山子(かかし)のように...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...長い竿のさきに両手をひろげた案山子が...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...グツと引き寄せられると彼は案山子のやうに彼女の胸に倒れかゝりさうになつたりした...
牧野信一 「小川の流れ」
...今戸焼の鉢へ稗(ひえ)をまいて案山子(かかし)や白鷺をあしらった稗蒔(ま)き...
山本笑月 「明治世相百話」
...着ている布子(ぬのこ)が畑の案山子(かかし)よ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...嵐の日に瘠(や)せた案山子(かかし)が吹きまくられるように...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
...「博士」は多くの場合に対世間的な根の浅い名声の案山子(かかし)である...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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