...框(かまち)の障子に掴(つか)まって...
泉鏡花 「婦系図」
...框から外を見たが...
泉鏡花 「婦系図」
...朧々(ろう/\)たる低き戸の框(かまち)に...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...いいながら上(あが)り框(かまち)をあがって...
近松秋江 「霜凍る宵」
...夫は集団をつつむ処の框だと云っても好い...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...従って世の中の一切が文学というものの框の内に...
戸坂潤 「思想としての文学」
...上がり框(かまち)にヌッと突っ立ったのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...上り框(がまち)から腰を浮かし...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...無精ッたらしく首だけ上框のほうへねじむけ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...帆綱や漏水桶(あかおけ)や油灯などが乱雑につみあげられた広い土間からすぐ二十畳ばかりの框座敷になり...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...框からいきなり広い段梯子をあがると...
久生十蘭 「生霊」
...楫場の下の艫ノ間は二間に仕切られて楫取と水夫の寝框がある...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...どたりと上框にひっくりかえった...
久生十蘭 「母子像」
...上り框に腰掛けて草鞋をぬぎ乍ら親爺に「爺っつあん...
山中貞雄 「森の石松」
...その頭巾をはねながら上り框へ片足をかけた...
山本周五郎 「柳橋物語」
...そこで上り框(かまち)に腰をかけて懐中(ふっくら)からその貰うた指環をば出いて...
夢野久作 「近世快人伝」
...框(わく)だけになった鏡の口へ寄ってゆくと...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...数多くの武士団体を将軍と家人との主従関係の框に入れることによって実現されていたのであるが...
和辻哲郎 「鎖国」
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