...然れども現内閣は彼の藏遞兩相の挂冠と共に一層政黨内閣たる旗幟鮮明となり今や議會に一の政友會を率ゐたるのみにて嘗ては其庇護を受けし山縣桂等の徒黨と勇敢なる政戰を開始したり...
石川啄木 「雲間寸觀」
...勿論、当のお桂様は、何事も御存じはないのでござります...
泉鏡花 「怨霊借用」
...「ここまでは桂田君の尽力でまず無事に到着したからこれから僕の働く番だ...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...「事によつたら、桂田め、ちやんと内閣の役割を知つてゐたかも知れないぞ...
薄田泣菫 「茶話」
...昼食時に桂浜(かつらはま)へ上がって...
寺田寅彦 「涼味数題」
...昌造が魯艦との間に桂小五郎や五代友厚などの通辯をしたのもこのときだと...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...現に桂子の如きは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...桂介は硝子に自分の姿を映してみた...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...月桂樹編んで造れる冠携(たづさ)へ...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集≪学校時代の詩≫」
...桂月だって、梅月だって、苦しい思をして酒を飲めなんて、余計な事ですわ」「酒ばかりじゃない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...肉桂(にっけい)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...桂次(けいじ)が思(おも)ひやりに比(く)べては遙(はる)かに落(おち)つきて冷(ひや)やかなる物(もの)なり...
一葉女史 「ゆく雲」
...これらの月桂樹の枝で...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...「その肉桂(ニツキ)は辛いか...
牧野信一 「肉桂樹」
...今の桂文楽君と私とで...
正岡容 「わが寄席青春録」
...船乗り業桂屋太郎兵衛(かつらやたろべえ)というものを...
森鴎外 「最後の一句」
...その時分より前から桂園派の歌よみだったようにいわれているが...
柳田国男 「故郷七十年」
...桂の愛らしい緑や微風にそよぐプラタアネの若葉に取り巻かれた肌の美しい女神の像も彼には敵意のほかの何の情緒をも起こさせなかった...
和辻哲郎 「『偶像再興』序言」
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