...悪魔は、早速、鋤(すき)鍬(くは)を借りて来て、路ばたの畠を、根気よく、耕しはじめた...
芥川龍之介 「煙草と悪魔」
...羽根をつくろったりする動作を根気よく続けては...
有島武郎 「星座」
...根気よく尾崎(おざき)曲馬団(例の鶯谷に興行していた友之助の曲馬団のこと)のあとをつけ廻して...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...これを年々根気よくこくめいに持続し繰り返す火事の災害に比すれば...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...根気よくその跡をつけて...
中谷宇吉郎 「「悪魔の足跡」」
...それでも根気よくやっていると大豆(だいず)ほどになります...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...頼むから一本」平次は根気よく絡み付きます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼は根気よくその仕事をしていた...
堀辰雄 「聖家族」
...昇降機にはよらずに根気よく五階へ上った...
松本泰 「日蔭の街」
...根気よく互に解り合おうとする真心を失わずにやって行く...
宮本百合子 「結婚に際して親子の意見が相違した場合は」
...さても根気よく掘りおったな...
吉川英治 「上杉謙信」
...錠口(じょうぐち)にひかえて、元康の立坐を待っている榊原平七は、家来の身でも、余りなと、焦々(じりじり)思っていたが、元康は根気よく、彼女の不審の解けるまで、宥(なだ)めたり説いたりして、やがてようやく、「では、行って来るぞ」と、奥を出た...
吉川英治 「新書太閤記」
...雪と土とを根気よく掻(か)き掘(ほ)じっていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...「――見ていやがれ、間もなく、この吉水の禅房も、ぺしゃんこにしてくれるから」嬰児(あかご)の泣き声がするようでは、この一棟の房にこそ、女人(にょにん)がいるに違いないと、彼は、根気よく、耳をすましていたが、時おり、床下へ洩れてくる人声や跫音(あしおと)は男のものであって、女のいるらしい気配はなかった...
吉川英治 「親鸞」
...根気よく鳴りをしずめている他(ほか)の者へ...
吉川英治 「親鸞」
...一つ一つ、その無数な大小の星を、数えているのではなかろうかと疑われるほど、根気よく、かの女は顔をあげていた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...「しめた! 自白したぞ」明け方から根気よく...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...帽子を根気よく探す夢を見た...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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