...その 店の 一つを 僕は 非常に なつかしく おもつた――と云ふ のは、僕の ふらり 外出する たんびに 目に 触れる からで、葉の 大きな イタヤもみぢ の 太い 根もとに、晴天 なら 勿論、雨天 でも、根気よく、店を 張つてゐるのだ...
岩野泡鳴 「札幌の印象」
...根気よく立番をしていた...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...来る夜もくる夜も根気よく窓の下に立っていると...
谷譲次 「踊る地平線」
...三百遍と際限もなく繰り返しているうちに早や夏の夜の明け易(やす)くあたりが白み初めて来て師匠もいつかくたびれたのであろう寝入(ねい)ってしまったようであるそれでも「よし」と云ってくれないうちはと「のろま」の特色を発揮(はっき)してどこまでも一生懸命(けんめい)根気よく遣り直し遣り直して語っているとやがて「出来た」と蚊帳の中から団平の声...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...ほんたうに根気よく降りつゞける雨かな...
種田山頭火 「旅日記」
...本来博士号は一つことを数年根気よく勉強したという身元保証書の一行である...
寺田寅彦 「学位について」
...それがいつのぞいて見ても根気よく同じことを繰り返しているのである...
寺田寅彦 「蒸発皿」
...これを年々根気よくこくめいに持続し繰り返す火事の災害に比すれば...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...なぜこんな事を根気よく続けているのか吾等猫などには到底(とうてい)想像もつかん...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...たぶんミス・アマミヤの行方を根気よく探しているのだろう...
久生十蘭 「だいこん」
...根気よく無益な会話を続けているのであった...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...船を移動させて、根気よく、すこしずつ、網をあげた...
火野葦平 「花と龍」
...私は根気よく眼科へ通つた...
北條民雄 「外に出た友」
...その間、根気よく、堀は玄関で馬を乗りまわしていた...
本庄陸男 「石狩川」
...根気よく影をつけていた浜島庄兵衛の日本左衛門には...
吉川英治 「江戸三国志」
...「――見ていやがれ、間もなく、この吉水の禅房も、ぺしゃんこにしてくれるから」嬰児(あかご)の泣き声がするようでは、この一棟の房にこそ、女人(にょにん)がいるに違いないと、彼は、根気よく、耳をすましていたが、時おり、床下へ洩れてくる人声や跫音(あしおと)は男のものであって、女のいるらしい気配はなかった...
吉川英治 「親鸞」
...根気よく鳴りをしずめている他(ほか)の者へ...
吉川英治 「親鸞」
...一つ一つ、その無数な大小の星を、数えているのではなかろうかと疑われるほど、根気よく、かの女は顔をあげていた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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