...むしろ何か極めて薄い膜を根気よく張り重ねてこしらえた不規則な形の箱のような感じがした...
伊丹万作 「映画と癩の問題」
...来る夜もくる夜も根気よく窓の下に立っていると...
谷譲次 「踊る地平線」
...よほど根気よくあちこち捜すと...
谷譲次 「踊る地平線」
...それでも彼は背中の皮を根気よく撫でゝやりながら...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...生徒と共に根気よく自然と取込み合うという気があれば十分である...
寺田寅彦 「雑感」
...彼女は根気よく待ち構えて...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...また今少し根気よく猛進したなら...
夏目漱石 「イズムの功過」
...隣の男は感心に根気よく筆記をつづけている...
夏目漱石 「三四郎」
...行くのよ」お延は根気よく三度目の問を掛けた...
夏目漱石 「明暗」
...根気よく赤本の探偵小説を読んだことである...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...三千両はどこへ消えたんだ」ガラッ八は根気よく見て廻りますが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...尾根や谷戸の上の道を根気よく探しまわっていた...
久生十蘭 「春の山」
...あの男は根気よく...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幻滅」
...われわれは根気よく至るところでそれと闘い...
宮本百合子 「『キング』で得をするのは誰か」
...この帯安のほかに袋物専門の鈴仙商店と京橋の老舗玉井屋あたりの番頭なども根気よく未だに通いつめているようである...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...むしろ浦粕ではこんなに根気よく...
山本周五郎 「青べか物語」
...さても根気よく掘りおったな...
吉川英治 「上杉謙信」
...じつに根気よく抗議と訂正を求めに来られた...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
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