...其奧に小さな柾葺(まさぶき)の屋根が見える...
石川啄木 「鳥影」
...甲野さんは粗柾(あらまさ)の俎下駄(まないたげた)を脱いで座敷へ上がる...
夏目漱石 「虞美人草」
...柾(まさ)の柱に象牙(ぞうげ)の臍(へそ)をちょっと押すと...
夏目漱石 「野分」
...天井の柾目(まさめ)や...
夏目漱石 「門」
...少し古くなつた桐柾(きりまさ)の箱で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...五助や柾次は飲み足りなくて神楽坂で一杯やっていたそうだし...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...町人側に大工の柾次(まさじ)...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一つは格子の側の処へ飛んで貼り柾がむけて来ましたね...
原田皐月 「獄中の女より男に」
...六歩行くとそこにすぐ小さな柾屋(まさや)があった...
宮沢賢治 「泉ある家」
...なおかつ柾目の見えるのを誇りとします...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...曲物はいずれも柾目(まさめ)を用いねばなりません...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...私の知人である柾三(まさぞう)氏は...
山本周五郎 「青べか物語」
...柾三氏もおっとりとした大人(たいじん)の風格があり...
山本周五郎 「青べか物語」
...婦人物はやはり桐柾のめりの薄形...
山本笑月 「明治世相百話」
...柾目の通った杉戸でしきり...
横光利一 「夜の靴」
...杉の柾目が神殿の木目に顕われた歳月の厳しさや...
横光利一 「旅愁」
...ちょうど星ヶ岡茶寮の林柾木氏が...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...柾木孫平治(まさきまごへいじ)といって...
吉川英治 「茶漬三略」
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