...彼等はその柳行李を床の間へずらりと並べ...
大鹿卓 「金山※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28]話」
...かれは柳行李(やなぎごうり)をあけて...
田山花袋 「田舎教師」
...今どき柳行李の弁当入れなど...
壺井栄 「二十四の瞳」
...小さな柳行李(やなぎごうり)を引き降ろすと...
富田常雄 「刺青」
...三十年間の金の累積(るいせき)を彼はこの柳行李に納め続けたのである...
富田常雄 「刺青」
...大作は、薄い柳行李から、袴を出しながら「あの節は、拙者を調べにでも参ったのか」「はっ」「わしがおったのでよかった...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...そのついでに友人の来書一切(いっさい)を蔵(おさ)めた柳行李(やなぎごおり)を取出しその中から彩牋堂主人の書柬(しょかん)を択(えら)み分けて見た...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...上には支那鞄(しなかばん)と柳行李(やなぎごり)が二つ三つ載(の)っていた...
夏目漱石 「門」
...襖(ふすま)と柳行李(やなぎごうり)の間にしばしの間身を忍ばせて動静を窺(うか)がう...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...――その押入の中にある柳行李(やなぎがうり)と風呂敷があつしの世帶...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...中位の柳行李位な石が...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...柳行李(やなぎこり)の低(そこ)はかと無(な)く調(しら)べて...
樋口一葉 「われから」
...「うん、仕方がない」蒲団、柳行李、信玄袋、鍋、釜、米とぎ桶、茶瓶、などを、それぞれ、分担して、身体につけ、乞食のような恰好で、海岸添いの道を歩いた...
火野葦平 「花と龍」
...柳行李の中には赤茶けた虫が何十匹となくもそもそと這ひ廻つてゐた...
北條民雄 「続重病室日誌」
...嘗て柳行李のなかから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...おそらくどの家庭でも柳行李の一つや二つは持っているでありましょう...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...柳行李(やなぎごうり)と瀬戸の火鉢...
山本周五郎 「季節のない街」
...括(くく)つたまゝ別莊の玄關にころがしてあつた柳行李を解いて...
若山牧水 「樹木とその葉」
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