...お宮にただ逢(あ)うのでさえ精一ぱいでいるのに柳沢はもうお宮とそんな小説の中の人間のような楽しい筋を運んでいるかと思うと...
近松秋江 「うつり香」
...柳沢はそれで掌先を拭いて...
近松秋江 「うつり香」
...こいつにそんなにまで柳沢と見変えられたかと思えば...
近松秋江 「うつり香」
...それでもまだやっぱり柳沢とお宮との間が気になるので柳沢の家にいって見た...
近松秋江 「うつり香」
...もう出る」それで私は柳沢の家を出て戻った...
近松秋江 「うつり香」
...「柳沢は昨日鎌倉に行ったはずだが」と思いながらなお女下駄をよく見るとそれも紫の鼻緒に見覚えのあるお宮の下駄らしい...
近松秋江 「うつり香」
...柳沢さんのところに早くゆこう」と...
近松秋江 「うつり香」
...柳沢だね? この人の手があんまり...
三好十郎 「樹氷」
...相手が柳沢村から部田野...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...老人は少将(柳沢吉保)にとりいって...
山本周五郎 「山彦乙女」
...「その宴席では、姉妹してなにか舞ったあと、姉のほうが、柳沢吉保父子と、ながいこと密談をしたそうだ、そのとき、……どういうわけだかわからないけれども、妹のほうは屋敷をぬけだし、そのままどこかへ出奔してしまったらしい、たいへんな騒ぎだったということだ」「そんな処にまで、諜者が入れてあるとは」「まあ聞けよ、つまり丸茂の女主人は、そのとき柳沢父子に、なにか積極的な計画をもちだしたと思えるふしがあるんだ」「ちょっと質問するがね」半之助はまた団扇を取って、「いつか築地の海端で聞いたね、そう、丸茂の帰りだったろう、村田が長崎へいったというのは表面の口実で、本当は某方面の探査をして来たんだという」「ああ話したよ」「その探査というのも、青山が今やっているのと、同じようなことなのか、もうひとつ、彼が植物調査といって、しばしば旅をするのにも、そんな意味があったのか」「こわいような質問だが、そのままでないにしても、そういう意味は無いわけではないらしいな、諸侯に対する隠密は、なにも甲賀者や伊賀者に限らないだろうから」「それでわかるよ」半之助はにっと笑った、「谷町などで知っていることがさ、それだけ組織的にやっていれば、向うが嗅(か)ぎつけるのは当然だ、そんな筈はないなんて云うほうがおかしいよ」「なにもそう言葉尻を取ることはないじゃないか、かれらに知られたということが事実なら、こっちにも方法はあるんだ」「但しおれを除いてだよ」盃に口をつけて、呷(あお)るように飲んで、半之助はきっぱりと云った...
山本周五郎 「山彦乙女」
...相手が柳沢侯の荷駄であるし...
山本周五郎 「山彦乙女」
...柳沢父子ともなにか話しあいをしている筈だ」「――なるほど」「――なるほどじゃない...
山本周五郎 「山彦乙女」
...万太郎が一夜柳沢家の本丸に泊ったこと...
吉川英治 「江戸三国志」
...柳沢家とは了解のあること...
吉川英治 「江戸三国志」
...柳沢、荻原らが、その間に、私腹をこやし、新貨幣の威力をもって、さらに悪政閥を活溌にしたのはいうまでもない...
吉川英治 「大岡越前」
...柳営(りゅうえい)第一の権臣(けんしん)柳沢吉保(やなぎさわよしやす)が...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...見つからぬか」「柳沢との往復の文書が...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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