...柝(き)の音(ね)とともに浅黄幕(あさぎまく)を切っておとし...
海野十三 「第四次元の男」
...正造の壮重な一語は撃柝のように満場を緊張させた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...夜を戒(いまし)める柝木(ひやうしぎ)の音がかち/\と聞えて...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...十五分毎には柝木(ひやうしぎ)と忍びとが代る/″\必ず廻つて歩くといふ...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...攪(か)き廻(まわ)された注意を一点に纏(まと)めようとする警柝(けいたく)の如(よう)に聞こえた...
夏目漱石 「明暗」
...既ニシテ柝鳴リ幕徹シ灯光頓ニ明ナリ...
成島柳北 「他山の石」
...夜番の柝の音も凍りそうな一月二日の深夜...
久生十蘭 「魔都」
...冴えた柝の音ひゞく...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...之れを三十五六度柝木(へうしぎ)に打ち...
三木貞一 「初代谷風梶之助」
...オヤお昼飯(ひる)の柝(たく)でしょう...
三宅花圃 「藪の鶯」
...夜柝(たく)の音は街の胸壁に沿つて夜どほし規則ただしく響いてゐた...
三好達治 「測量船」
...竹門風政柝...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...幇間(ほうかん)の米八が二丁の柝(き)を入れた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...「では柝を入れて」と清一は云って...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...火の番の柝(き)の音が遠く冴えて聞えた...
山本周五郎 「寒橋」
...夜警の柝(き)の音が遠くから聞えてくる...
山本周五郎 「新潮記」
...――柝(き)を打て」藤吉郎は...
吉川英治 「新書太閤記」
...柝(き)を打って廻っていた酉(とり)の下刻でござりましょう」「まだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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