...柚子(ゆず)の皮は香味を備えているが...
青木正児 「九年母」
...どちらの柚にもくつ着いてゐて...
薄田泣菫 「独楽園」
...千枚漬はおいしかつた(この町のうどんやで柚子味噌がおいしかつたやうに)...
種田山頭火 「行乞記」
...道ばたのをとことをなごがむつかしい話・柚子をもぐ朝雲の晴れてゆく稲刈るそこををとこふたりにをなごがひとり(稲刈の写生也)・秋日にかたむいてゐる墓場は坊さんの十一月二日・雨がおちるいそがしい籾と子供ら(農村風景の一つ)笠は網代で...
種田山頭火 「行乞記」
......
種田山頭火 「其中日記」
...おちつかうとするゆふ空から柚子の一つをもらふ茶の花のちるばかりちらしておくいつしか明けてゐる茶の花冬が来てゐる木ぎれ竹ぎれ月が昇つて何を待つでもなくひとりの火の燃えさかりゆくをお正月の鴉かあかあ落葉の...
種田山頭火 「草木塔」
...柚の花が咲いていると解する方が詩趣が深い...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...柚子は痛快そうに尻眼にかけながら...
久生十蘭 「雲の小径」
...柚子に香世子の霊が出たのはわかるが...
久生十蘭 「雲の小径」
...翌日、早くから工場へやってきたので、主翼工程の管理をしている技師に預け、硬度計(ロックウェル)をあてて形材の硬度を計る、簡単な仕事をやらせていたが、それから一と月ほどしたある朝、柚子のことで、憲兵の訪問を受けた...
久生十蘭 「春雪」
...柚子が毎朝七時ごろ...
久生十蘭 「春雪」
...柚子が仕足(した)らぬことをたくさん残して、死んだことを口惜しく思う一面に、この世の穢れに染まずに、たとえば春の雪のようにも、清くはかなく消えてしまったことに、人知れぬ満足を感じているわけで、池田の気持の中には、柚子の追憶を、永久に美しいままにしておきたいという、ひそかなねがいも、ないわけではない...
久生十蘭 「春雪」
...柚木与市と銀座へ出る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...むしろ柚のかをりのする Sentimental Journey である...
堀辰雄 「「浴泉記」など」
...片目の柚太はオシキリの作業が危いので...
牧野信一 「剥製」
...柚(ゆず)橙(だいだい)の如きはこれである...
正岡子規 「くだもの」
...周防佐波(さば)郡柚野(ゆの)村大字柚木(ゆのき)字ホド野羽後仙北郡淀川村大字下淀川字保戸ヶ野長門美禰(みね)郡大田村大字大田字程ヶ原越後中魚沼郡下船渡(しもふなと)村字程平陸中紫波(しわ)郡煙山(けむやま)村大字南矢福字下程島島は必ずしも海上ならずとも...
柳田國男 「地名の研究」
...その中の青柚子(ゆず)一箇に刺してあった小刀を抜いてみたら...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
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