...膚からとも知れぬ柔軟な香(かお)りだけでも去りがたい思いをさせたに違いなかった...
有島武郎 「或る女」
...ときどき彼女の柔軟な二の腕が僕の腰に搦みついたり...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...その仮面にはやはり透明で柔軟な細い管がついていて...
江戸川乱歩 「影男」
...知り合いの青年らのかなり柔軟な思想を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あたかも多少柔軟な地面はそこに注がるる水を多少早く吸い取るがごときものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...柔軟な腕を現わしつつ雨戸を引き乍ら私の方を見下ろして嫣然(えんぜん)と流し目を送って来たのであります...
西尾正 「陳情書」
...柔軟な身体(からだ)が...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...柔軟な生物のあたゝかさが...
林芙美子 「瀑布」
...柔軟な手足のこなしである...
火野葦平 「花と龍」
...其処へ入るものの頭蓋骨が未だ小さく柔軟な場合である...
松永延造 「職工と微笑」
...柔軟なものであるけれども...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第五巻)」
...痩せた身体の強じんで柔軟なことはムチのようで...
三好十郎 「抵抗のよりどころ」
...ぜんたいに柔軟なまるみと艶(つや)があらわれているし...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...じっさいは柔軟な好ましいにくづきで...
山本周五郎 「契りきぬ」
...柔軟な戦法をとった...
山本周五郎 「風流太平記」
...芝生の連りのような柔軟な牧場ばかりがつづいて来た...
横光利一 「旅愁」
...手にあまる柔軟な滴りをまだ矢代は彼女から受けたことがなかった...
横光利一 「旅愁」
...全部で五系統の柔軟な腕ないし触手をなす...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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