...手足の柔軟さを我々に示す時...
ヴァレリイ 坂口安吾訳 「〔翻訳〕ステファヌ・マラルメ」
...おまけに小肥りでありながら身のこなし全体が豹(ひょう)のようなスバシコサ柔軟さを思わせるのは...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...長男のやうな柔軟さと気安さで患者と談笑を交へることは困難であつた...
徳田秋聲 「老苦」
...」幼児のやうな柔軟さをもつた彼は...
徳田秋聲 「和解」
...空想の自由さと柔軟さを以て浮んでくる...
豊島与志雄 「情意の干満」
...帯は彼女の胴体の柔軟さを強調するだけだった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...我々はフェンシングの上級者が胴鎧の総ての切れ目を巧みに捉えるのを見て感嘆させられるところのあの突きと引きの柔軟さを彼の中に見ることが出来るのだった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...即物的な柔軟さ、こわばったところのない暖く雄勁な筆致で、対象にひたひたとよって行く感じは、まことに立派に思えた...
宮本百合子 「あられ笹」
...手紙にこもっている沈着な柔軟さには...
「今朝の雪」
...ここの学校の先生はさながら自分の肉体の柔軟さと力感と肺カツ量とをたのしむように空まで声をひびかせて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...意志の共力の限りない柔軟さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...いい方法というものが発見されてゆく上の柔軟さを大切ということはよくわかってはいるのですけれども...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...みんなの話では私らしい動作や感情の柔軟さが戻ってきて殆んど前と変らなくなったそうです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...肉体的ぬくみと柔軟さとスポーティな確乎さをもっていて新しい一つのタイプでした...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ふくらみや柔軟さなどはまったく眼につかなかった...
山本周五郎 「季節のない街」
...しかもその身ごなしの柔軟さや...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...揺らめきのぼって来る貴重な断片の翻える羽毛のような官能的な柔軟さに溢れている...
横光利一 「夜の靴」
...重蔵は無理とは反抗せず尺八寸の小太刀を柳の柔軟さにして扱ううちさすが不敵の玄蕃の面色もようやく蒼白んできたうえ...
吉川英治 「剣難女難」
便利!手書き漢字入力検索