...夏蜜柑(なつみかん)位の大きさに見えた...
梅崎春生 「桜島」
...そこには蜜柑函らしいものが転がっていた...
海野十三 「生きている腸」
...金柑の童心一ある冬の午過だつた...
薄田泣菫 「独楽園」
...」紙にくるんだ夏蜜柑(なつみかん)にバナナを...
徳田秋声 「縮図」
...その発表があって数日後、熱海の蜜柑畑で、小春の陽光を浴びながら、今内務大臣をしている植原悦二郎氏と一寸話したことがあった...
中谷宇吉郎 「雪今昔物語」
...もう少しで蜜柑をやっちまうところでしたよ」「あらどうして」津田は何と答えようが平気であった...
夏目漱石 「明暗」
...かえりには蜜柑(みかん)がもらえる...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...小高い蜜柑山の上から海を眺めてオーイと呼んでみやうか村の人が村のお友達がみんなオーイと集つて来るでせう...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...田が青々して蜜柑山がうっそうと風に鳴っていた...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...蜜柑山の間を縫っている街道を...
火野葦平 「花と龍」
...紙屑や蜜柑の皮などが一面に散乱して...
平林初之輔 「アパートの殺人」
...笛を鳴らした!」(蜜柑が漸く色づきはぢめた頃彼等は...
牧野信一 「F村での春」
...すなわち久しい間日本普通の代表的蜜柑であったであろう...
牧野富太郎 「植物記」
...なお精密にいえば漿果中(しょうかちゅう)の柑橘果(かんきつか)と呼ぶべきものである...
牧野富太郎 「植物知識」
...蜜柑(みかん)五箇...
正岡子規 「墨汁一滴」
...神饌(しんぜん)は酒、餅、赤飯、竹麦魚(はうぼう)、蜜柑、水、塩の七種であつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...蜜柑(みかん)でも餅(もち)でもいいだよ」そしてしんとなった...
山本周五郎 「青べか物語」
...蜜柑の消毒や、堆肥小舎の積みかえなぞもそのままにしておいて下さい...
夢野久作 「巡査辞職」
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