...喧しく言ひ爭つて、やれ柊人形、やれ常春藤(きづた)人形と、夫婦して自分の方に花を持たせようと言い張りあふ...
アーヴィング 高垣松雄訳 「驛傳馬車」
...亭主が勝つか、女房が勝つかで、柊か、蔦(つた)か、いずれを飾るかの大争いがおこる...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「駅馬車」
...節穴の下に柊(ひいらぎ)の枝が落ちていた……鬼も屈(かが)まねばなるまい...
泉鏡花 「婦系図」
...筆を執るのには此家に居ては氣兼だからといつて翌朝から麩屋町の柊屋の靜かな一間を借りて移ることになつた...
高濱虚子 「俳諧師」
...といふわけで柊屋といふ...
種田山頭火 「旅日記」
...心臓に柊(ひいらぎ)の棒を突き通して...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...柊(ひいらぎ)や寄生木や蔦のぱりぱりする葉が光を照り返して...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...元來其處が柊社が有つて居つた所で...
内藤湖南 「近畿地方に於ける神社」
...柊(ひひらぎ)の木が一本植わつてゐました...
新美南吉 「鳥右ヱ門諸国をめぐる」
...私は門を出がけに手にさわった柊(ひいらぎ)の枝を折って...
林芙美子 「新版 放浪記」
...その柊の枝はとても生々していました...
林芙美子 「新版 放浪記」
...忍冬、柊、木犀、そんなひつそりとした樹木が白い径に並んでゐて、その径を歩いてゐるとき、野薔薇の花蔭から幻の少女はこちらを覗いてゐた...
原民喜 「画集」
...古式に則つて柊の枝が結び付けてある...
堀口九萬一 「フランソア・コッペ訪問記」
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前田普羅 「普羅句集」
...たらの木に鰯(いわし)の頭さしたるを戸口々々に挿(はさ)むが多けれど柊(ひいらぎ)ばかりさしたるもなきにあらず...
正岡子規 「墨汁一滴」
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松本たかし 「松本たかし句集」
...晩秋の野面に立った柊(ひいらぎ)の梢から...
横光利一 「馬車」
...陰氣な街々にはまだ白い布が張りされ、その布の上には常春藤(きづた)や、柊や、冬の簇葉(むらは)や、花なぞが剌されてあつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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