...柄糸(つかいと)などは朱を塗つたやうに血に浸り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...京で名高い柄糸(つかいと)を売る鼠屋に紛らわして栗鼠(りす)屋と名乗る店が出た事あり(宝永六年板『子孫大黒柱』四)...
南方熊楠 「十二支考」
...×(かけじるし)に結んだ柄糸(つかいと)の強い紺の高まりなどを...
室生犀星 「幼年時代」
...白茶の柄糸(つかいと)に赤銅(しゃくどう)ごしらえという柳鞘(やなぎざや)の了戒(りょうかい)一刀と...
吉川英治 「江戸三国志」
...投扇興(とうせんきょう)ふと――刀の柄糸(つかいと)の縺(ほつ)れを見つけて...
吉川英治 「江戸三国志」
...柄糸も性(しょう)がぬけて縺(ほつ)れ出すか...
吉川英治 「江戸三国志」
...幾たびも刀の柄糸(つかいと)をしめしたが...
吉川英治 「銀河まつり」
...「む!」柄糸へ精魂しぼって...
吉川英治 「剣難女難」
...そして最後の一口を、刀の柄糸へ、フーッと酒の霧を吹っかけて、「亭主、茶代は後でくれるぞ」と言い捨てるが早いか、あれよと見る間に、花吹雪の霏々(ひひ)と乱れる中を衝いて、寒松院ヶ原へ足を宙にして駈けつけた...
吉川英治 「剣難女難」
...刀の柄糸(つかいと)へ食い込んだ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...刀の柄糸(つかいと)を捻(よじ)りぎみに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...刀の柄糸(つかいと)へしめりをくれた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...柄糸(つかいと)へ唇をつける者などの血汐をいよいよ惣毛立(そうけだ)たせ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...――」柄糸(つかいと)まで血によごれたものを武蔵に示して...
吉川英治 「宮本武蔵」
...――刀の柄糸に唾(つば)をくれて固く握ったのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...柄糸(つかいと)の腐っているような重い大小がかかえられている...
吉川英治 「宮本武蔵」
...刀の柄糸へきりを吹き...
吉川英治 「宮本武蔵」
...右手の大刀は血ぬられて柄糸も拳(こぶし)も血漿(けっしょう)で鮮紅に染まり...
吉川英治 「宮本武蔵」
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