...貴郎(あなた)は柄にないわ...
泉鏡花 「婦系図」
...眞面目なことなんかお前の柄にないことぢやないか?ノラ えゝ...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...恋なんか柄にないのだ」彼は我と我身をのろわないではいられませんでした...
江戸川乱歩 「算盤が恋を語る話」
...柄にない教育を授けたところで何にもならない...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...彼はもう柄にない政治や軍務に頭を使う必要がなくなり...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...そんな事は私の柄にない事だから!岩の間から雫する水はよいな...
種田山頭火 「行乞記」
...鉄火(てつか)な真似なんか迚(とて)も柄にないの...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...柄にないことであった...
徳田秋声 「仮装人物」
...柄にない読本を読むのであつた...
徳田秋声 「チビの魂」
...然し柄にないことだからまア止した方がいいよ...
永井荷風 「申訳」
...全く柄にないことで...
中里介山 「大菩薩峠」
...何が恩赦だ、何が大神君を拝するのだ、家康には、永徳や、山楽は柄にない、家康という男は、惺窩(せいか)や、羅山を相手にしていればいい男なのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...こちとらの柄にないぜ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...柄にない野心を起したとです」先刻...
火野葦平 「花と龍」
...「第一柄にないわよ...
牧野信一 「公園へ行く道」
...「柄にないことはよせよ...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...他から見て柄にない自負や虚栄心が醜く現われているかも知れない...
与謝野晶子 「鏡心灯語 抄」
...こんな柄にない空疎な所感を西田君に告げると...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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