...彼女の日常の生活は閑寂枯淡としている...
...彼は閑寂枯淡な生活を選んだ...
...この田舎の町は閑寂枯淡とした雰囲気がある...
...彼女は閑寂枯淡な色合いの服を好む...
...暮らしの中でたまには閑寂枯淡な時間を過ごすのも良い...
...たとへば「きぬぎぬやあまりか細くあでやかに」は枯淡なる世捨人の作品ではない...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...冬木立の中に貧しげな寺があるというだけですと元禄時代の句にみるような枯淡な景色でありますが...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...盆栽の趣味を枯淡とかなんとか言うのはうそですね...
高見順 「如何なる星の下に」
...そしてそれから枯淡へ...
種田山頭火 「一草庵日記」
...私の生活もいよ/\単純、簡素、枯淡になつた、これで追想や空想や妄想がなくなると申分ないのだが...
種田山頭火 「行乞記」
...文筆のわざさへひたすら枯淡なる事務のやうになつて...
近松秋江 「伊賀、伊勢路」
...高い山の上の枯淡な僧房生活の...
近松秋江 「狂乱」
...健全なる某帝国の法律が恋愛と婦人に関する一切の芸術をポルノグラフィイと見なすのも思えば無理もない次第である――議論が思わず岐路(わきみち)へそれた――妾宅の主人たる珍々先生はかくの如くに社会の輿論(よろん)の極端にも厳格枯淡偏狭単一なるに反して...
永井荷風 「妾宅」
...少し枯淡で、無用の思い入れのないものも、ブラームスの演奏としてはかえって好感が持てる...
野村胡堂 「楽聖物語」
...かの俳人が枯淡を尊ぶのは...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...枯淡であろうとも思わないし...
宮本百合子 「鴎外・漱石・藤村など」
...後の者は出るにもぼろがないから対ふ人はその美しい枯淡をかんじるにちがひなからう...
室生犀星 「故郷を辞す」
...それらはやがて同じ枯淡のあぢはひを含んでゐるに違ひないと思はれた...
室生犀星 「故郷を辞す」
...封を切ってみると枯淡な達筆で墨の色も鮮かに書かれてあるのが...
山下利三郎 「流転」
...金冬心などの枯淡のまねや...
吉川英治 「折々の記」
...僧門の枯淡と寂寞(せきばく)が身に沁みこんで...
吉川英治 「親鸞」
...枯淡(こたん)な人がらに固唾(かたず)をのんで見惚れた...
吉川英治 「柳生月影抄」
...この枯淡な色の釣り合いが最もよいかもしれない...
和辻哲郎 「京の四季」
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