...向ひなる枯肉鋪(ひものみせ)なりしこそ可笑(をか)しけれ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...わずかに天保銭くらいの葉になったと思うと枯れてしまった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...みんなその船に「枯野(からぬ)」という名前をつけました...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...挽(ひ)かれゐると知らでつつ立つ枯木かな十二月二十八日 玉藻俳句会...
高浜虚子 「六百句」
...風にもまるゝ枯木...
種田山頭火 「其中日記」
...もういっそう悲惨なのは田んぼ道のそばの小みぞの中をじゃぶじゃぶ歩きながら枯れ木のような足に吸いついた蛭(ひる)を取っては小さなもめんの袋へ入れているそういうばあさんであった...
寺田寅彦 「ステッキ」
...枯燥(こさう)しつゝある彼等(かれら)の顏(かほ)にはどれでも華(はな)やかな紅(べに)を潮(さ)して居(ゐ)る...
長塚節 「土」
...灌木(くわんぼく)の葉と枯葉とに埋め殘されて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...枯渇絶望した俺の心に微かな希望が萌(も)えだしたものだから...
久生十蘭 「湖畔」
...この枯淡の芸の世界に飛行したのをよろこぶ」とあり...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...苹果(りんご)や梨(なし)やまるめろや胡瓜(きゅうり)はだめだ、すぐ枯れる、稲や薄荷(はっか)やだいこんなどはなかなか強い、牧草なども強いねえ...
宮沢賢治 「風野又三郎」
...しかし健全性の根は決してほじくりあげられて枯らさないように...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...枯れたものの根もとからさし覗く青いものがだんだんに著しく目に入つて來た...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...どうも郊外の住宅では芝が枯れて困る...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...山々の枯れた姿の上には緑色の霞が流れていた...
横光利一 「南北」
...二馬は一条(ひとすじ)の枯草を奥歯にひっ掛けたまま...
横光利一 「蠅」
...まだ縁の下には枯れない葭(よし)が埋まっているのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...枯草続きの汀のこまかな砂の上ではそれでも湛えた水のめぐりの際を示すようにちゃぶちゃぶという音を立てて居る...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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